研究課題/領域番号 |
19K09747
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
辻 圭太 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (10835341)
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研究分担者 |
島田 宗昭 東北大学, 未来型医療創成センター, 教授 (40362892)
徳永 英樹 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (30595559)
重田 昌吾 東北大学, 大学病院, 講師 (90842633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 卵巣癌 / 白金製剤 / 治療抵抗性 / CHD4 / オルガノイド / プラチナ感受性 / オルガノイドモデル / プラチナ耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣癌治療においてプラチナ製剤への感受性/耐性は重要な予後因子である。 本研究ではプラチナ感受性/耐性に関わるTCGAデータおよび当院における臨床情報をもとにプラチナ感受性制御に関わる候補遺伝子を抽出し、それらの妥当性について検証する。その際にはオルガノイドと呼ばれる、生体内における腫瘍環境により近いとされる実験モデルを作成、用いることとする。 さらにはプラチナ感受性制御遺伝子を標的とした薬剤とプラチナ製剤の併用による治療効果について卵巣癌オルガノイド、マウスモデルにおいて検証し、卵巣癌のプラチナ耐性を克服する新規治療法の樹立を目指す。
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研究成果の概要 |
プラチナ製剤は卵巣がん治療の主軸である。本研究では卵巣がん症例の臨床情報や遺伝子情報を統合解析し、プラチナ製剤の感受性を制御する可能性があるタンパク質を抽出した。その中からCHD4と呼ばれるタンパク質に着目し、CHD4の機能を抑制するとプラチナ製剤への感受性が改善することを卵巣がん細胞を用いて証明した。また新規開発されたCHD4阻害剤とプラチナ製剤を併用することで高い腫瘍増殖抑制効果が得られることを確認した。この研究結果を生体内の卵巣がんの状態に近い研究モデルで証明するため、卵巣がん組織からオルガノイド と呼ばれる実験モデルの樹立にも着手し、短期間の培養に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年進行再発卵巣がんの治療において維持療法が本格的に導入され予後改善が期待される。しかしながら治療の主軸は依然としてプラチナ製剤を中心とした多剤併用療法であり、プラチナ製剤への治療抵抗性克服は卵巣がん治療における重要な研究課題である。本研究結果はCHD4阻害剤を併用することでプラチナ製剤への感受性を増強することが可能であることを示している。CHD4阻害剤の開発は現状では進んでいないが、本研究成果はCHD4阻害剤開発の重要性を示す意味でも意義があるものと考えられる。
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