研究課題/領域番号 |
19K09764
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
大槻 克文 昭和大学, 医学部, 教授 (90276527)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 早産 / 切迫早産 / 難治性腟炎 / 慢性子宮内膜炎 / ラクトフェリン / プレバイオティクス / lactoferrin / preterm delivery / bacterial vaginosis / Lactoferrin / 子宮内膜炎 / microbiome解析 / 難治性膣炎 / 新生代シークエンス / 子宮内膜泉 / 細菌性腟症 / 早産予防 |
研究開始時の研究の概要 |
ラクトフェリン:Lactoferrin(LF)はヒト乳汁中や好中球に多量に含有される糖蛋白で、人体内に存在するプレバイオティックス(Natural Antibiotics)の一つである。今回、今までの研究結果を踏まえて、難治性細菌性腟炎や感染性の流早産既往を有する患者、または新生代シークエンスを用いたmicrobiome解析結果によって難治性腟炎、頸管炎と診断された患者に対してLFをヒトに経口使用し、細菌性腟炎の改善、免疫力向上ならびに補正を介して早産の予防への応用できる可能性、安全性を検討・検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では通常の細菌培養検査ならびに次世代シークエンスを用いたmicrobiome解析結果 によって難治性腟炎、頸管炎と診断され、従来の治療法で症状の顕著な改善が認められない症例に対して、ラクトフェリン:Lactoferrin(LF)錠内服投与によりこれら症状への改善効果を検討した。本研究期間終了時には25症例に使用し、1名を除く全てにおいて腟内細菌叢の改善が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、後期流産や早産の原因として、細菌性腟症や頸管炎からの上行性感染である絨毛膜羊膜炎(CAM)が重要であるとされ、そのことは疑う余地がない。早産防止のためにはCAMに至る前段階での対策として細菌性腟症の治療による早産予防の試みがなされ始めた。また、慢性子宮内膜炎を有する不妊症患者はそうではない患者と比較し生児を得られる割合は低いことが報告されているが、それに対する画一的な治療法はない。以上のことから、CAMを介した後期流産や早産を予防するためには、宿主の免疫力を低下させることなく、逆に免疫力を向上・補正させることで腟内細菌叢を正常化し、早い段階で、炎症を抑制する方策を検討する。
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