研究課題/領域番号 |
19K09766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中尾 朋子 (都築 朋子) 関西医科大学, 医学部, 講師 (00465642)
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研究分担者 |
岡田 英孝 関西医科大学, 医学部, 教授 (80330182)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 子宮内膜環境 / HIF-1 / 低酸素 / 炎症 / 着床 / EMT / 子宮内膜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、子宮内酸素環境、HIF-1、炎症の相互関係の解析と関係の存在の証明でありそれらが子宮内膜由来の上皮細胞、間質細胞の分化・機能に与える影響を検討することである。 炎症性サイトカイン・物質、酸素環境などの子宮内環境が転写因子HIF-1活性化調節を通じて子宮内膜由来細胞(子宮内膜上皮、子宮内膜間質細胞)機能に与える影響の検討を行う。
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研究成果の概要 |
子宮内膜は月経周期による酸素分圧の変化が大きく、低酸素誘導性因子:HIFが重要な役割を担うが、さらに低酸素と増殖因子や炎症性サイトカインとのクロストークが知られている。近年、慢性子宮内膜炎と着床障害との関係が注目されており、着床において上皮間葉転換:EMTが関与すると考えられている。本研究では子宮内酸素環境-HIF-1-炎症の相互関係に着目し、子宮内膜の分化・機能に与える影響への検討を行った。その結果、炎症性サイトカインおよび低酸素症がHIFおよびEMT因子を誘導することを発見し、このことから慢性子宮内膜炎により誘発されるHIFおよびEMT因子が着床機能に影響を与える可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性子宮内膜炎は不妊症の原因になると考えられている。細菌感染や種々の要因による反応性過程と考えられているが、画一された診断基準がなく、病態についても解明されていない点が多い。治療として抗菌薬やプロバイオティクスの投与が行われているが、明確な効果判定法もなく、その後の不妊治療成績への寄与も不明である。今回我々は子宮内酸素環境-HIF-1-炎症の相互関係に着目し、炎症性サイトカインおよび低酸素症に誘導されるHIFおよびEMT因子が着床機能に影響を与える可能性を示すことにより、慢性子宮内膜炎の病態解明につなげることができた。
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