研究課題
基盤研究(C)
我々は今日までヒト無精子症患者からのDNAを用いて次世代シークエンス法によるエクソーム解析を行い、ヒトの全遺伝子群からすでにSCOS及びMAによる無精子症の原因候補遺伝子群を多数同定してきた。mutationを認めた遺伝子群に関しては各々従来法のシークエンス解析にて確認後、その遺伝子が本来有する機能に応じてmutationを有する配列に関して蛋白レベルの機能解析後、原因遺伝子を同定する。さらにノックアウトマウスを作製し、発生段階での病態機序を解明する。
今回我々はヒト無精子症のうちヒト減数分裂停止 (MA) 及び Seltpli Cell Only Syndrome (SCOS) に起因するヒト無精子症のヒト原因遺伝子群の同定のため、患者DNAを用いて次世代シークエンス解析により、ダイレクトにヒト全遺伝子を網羅的に解析した。本研究で用いられる全ての患者(MA及びSCOS)及び正常コントロール群のGenomic DNAは全て文章による同意を得た後に厳重に保管されている。加えて、全ての無精子症患者は染色体異常がないこと及びそのY染色体上に微小欠失が存在しないことが確認されており、全てのサンプルは匿名性が保たれた状態で保管されている。現在までにヒトSCOS患者のDNA 860例を用いてすでに次世代シーケンサーを用いたエクソーム解析が終了し、5個の原因遺伝子の同定に成功した。MAに関しては実に5個もの原因遺伝子の同定に成功した。上記にて得られた8つの原因遺伝子において、従来法のシークエンスにて各々の遺伝子においてそのmutationを再確認したのち、さらにmutation が確認された遺伝子において正常コントロール群でもシークエンス解析を行った。上記8つの遺伝子に関して全てノックアウトマウスを作製しマウスにおいても不妊症を呈することが確認された。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) 図書 (2件)
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