研究課題/領域番号 |
19K09778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
鈴木 史朗 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫応答研究分野, 研究員 (20612758)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 腫瘍免疫 / 子宮体がん / 婦人科がん |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫療法は、手術・化学療法・放射線療法に次ぐがん治療法となるべく国内外で研究がなされているが、がん種ごとで異なる内的・外的因子が関与するがんの不均一性の理解に基づいた研究が重要である。子宮腫瘍局所に関して、内腔側の環境(粘液内因子や子宮内細菌叢)、筋層側での傍腫瘍領域における免疫細胞を含めた微小環境といった不均一性が存在すると考えられる。 本研究では臨床検体を主な研究材料として、子宮Ecosystemという観点から子宮体がんの病態を捉える研究を行う。本研究結果から、子宮体がん宿主因子に関連するバイオマーカーや新規治療法候補の探索を目指す。
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研究成果の概要 |
子宮腫瘍の局在別の抗腫瘍免疫応答に着目して、臨床検体を用いた研究を行った。 子宮体がんの病理画像解析にて、TypeⅡ子宮体がんの子宮筋層の腫瘍浸潤先進部では、帯状に集簇するリンパ球(PLB)を多数例で認めた。子宮体がんにおけるCD8陽性T細胞の浸潤は、Inflamed type、Desert type、Excluded typeの3パターンに大別された。また、FACS解析の結果から、Excluded typeでCD8陽性T細胞が腫瘍中心部に浸潤できない要因には、Inflamed typeに比べてCTLA-4発現が高い免疫抑制能の強い制御性T細胞の存在が関係している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TypeⅠとTypeⅡ子宮体がんでは腫瘍浸潤境界における応答(PLBが形成されない原因等)は異なると考えられるが、今後、子宮におけるPLB誘導のメカニズムを解明することで、宿主側への適切な介入を行い腫瘍局所へ効率的にエフェクター細胞を浸潤・集積させうる免疫療法の開発に結び付く可能性がある。また、子宮腫瘍に対する腫瘍局所の免疫応答を子宮Ecosystemという観点から捉える基礎研究を引き続き実施することによって、子宮がんの病態解明にも寄与することと考えられる。
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