研究課題/領域番号 |
19K09801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
千草 義継 京都大学, 医学研究科, 助教 (80779158)
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研究分担者 |
近藤 英治 京都大学, 医学研究科, 准教授 (10544950)
最上 晴太 京都大学, 医学研究科, 講師 (40378766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 早産 / 羊膜 / TLR4 |
研究開始時の研究の概要 |
腟分泌物中のfetal fibronectin(fFN)に含まれるExtra domain A (EDA)が、ヒト羊膜間葉細胞に存在するToll-like receptor 4(TLR4)-MD2と相互作用し、COX-2、サイトカイン、MMPの産生を促進することで早産が惹起される。本研究ではEDA-TLR4-MD2相互作用に必須の結合部位を特定し、その部位を改変した変異EDAを作成する。さらにその変異EDAが、ヒト羊膜間葉細胞において、TLR4-MD2の活性化を阻害することで、炎症(子宮頸管熟化・子宮収縮)およびコラーゲン分解(羊膜破綻)を抑制し、早産治療に資するか否かの効果判定を行う。
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研究成果の概要 |
腟分泌物中のフィブロネクチンに含まれるEDAは、羊膜間葉細胞のTLR4に結合し、COX-2、MMPの産生を促進して早産を惹起する。本研究ではEDA-TLR4結合に必須のアミノ酸残基を特定し、その部位を改変した変異EDAを作成することを目的とした。まずEDAを構成する90のアミノ酸配列を4分割し、それぞれのアミノ酸を欠失したEDAを作成した。その結果、特定の7つのアミノ酸を欠失させたEDAがTLR4と結合しなかった。そのうちチロシン36を変異させたときEDAはTRL4と結合しなかった。すなわち、EDAの90のアミノ酸のうち、チロシン36こそがTLR4との結合に必須であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早産のマーカーとして知られるフィブロネクチンが羊膜と作用して早産を惹起するメカニズムの一端を解明した。特に、フィブロネクチン中のEDAを構成するわずか1つのアミノ酸(チロシン36)が、羊膜間葉細胞のTLR4との結合に必須であることを明らかにしたことは、学術的に価値がある。今後、このチロシン36は早産予防、治療のための新規薬剤開発の標的となり、全身への副作用が少ない画期的な薬剤創出につながる可能性がある。早産は新生児死亡、後遺症の重要な原因であり、早産の予防・治療は周産期医学領域における喫緊の課題であることから、早産治療薬の創出は社会的意義が大きい。
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