研究課題/領域番号 |
19K09809
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
長安 実加 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (80623496)
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研究分担者 |
松原 翔 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (20825236)
小林 浩 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (40178330)
小川 憲二 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (60623494)
河原 直紀 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (70623495)
山中 彰一郎 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (30866009)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 卵巣明細胞癌 / 合成致死 / ARID1A遺伝子変異 / Cyclin-E1 / CCNE1 / Cyclin-E1(CCNE1) / ARID1A mutation / synthetic lethality / PIK3CA遺伝子変異 / PIK3CA / 細胞周期関連遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣明細胞癌は白金製剤を主体とする化学療法に対して抵抗性が高いため、極めて予後不良な疾患である。欧米では上皮性卵巣癌に占める明細胞癌の割合は6-8%と低いものの、本邦では25%以上を占めている。このため、とりわけ本邦においては治療成績を向上させる新たな治療戦略の構築が求められている。我々は卵巣明細胞癌が持つ遺伝子異常(PIK3CA遺伝子異常)に着目し、この遺伝子が変異しているときにだけ特異的に作用する「合成致死」候補遺伝子を細胞周期に関わる遺伝子を中心に探索する。これによって新規治療法を確立し、安全性・有効性を確認するための前臨床試験を行う。
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研究成果の概要 |
ARID1A変異の合成致死候補としてCyclin-E1(CCNE1)が同定された。CCNE1の干渉は、ARID1A遺伝子変異株の増殖を抑制し、ARID1A野生株への影響は認めなかった。細胞周期解析によりG1-S移行の阻害とアポトーシス誘導が示唆され、アポトーシスアッセイでもこれを確認した。さらに、異種移植モデルマウスにおいて、CCNE1の干渉は腫瘍細胞の増殖を効果的に抑制した。本研究により、CCNE1がARID1A変異を有する卵巣明細胞癌株に対する合成致死標的遺伝子であることが初めて示された。この遺伝子を標的とすることは、卵巣明細胞癌治療における新規の抗がん戦略として期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、CCNE1がARID1A変異を有する卵巣明細胞癌株に対する合成致死標的遺伝子であることが初めて示された。この遺伝子を標的とすることは、卵巣明細胞癌治療における新規の抗がん戦略として期待される。
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