研究課題/領域番号 |
19K09846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
竹野 幸夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (50243556)
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研究分担者 |
石野 岳志 広島大学, 病院(医), 講師 (80363068)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 慢性副鼻腔炎 / 好酸球 / 一酸化窒素(NO) / 上下気道 / NO合成酵素(NOS) / 遺伝子多型 / スカベンジャー受容体(SR) / 好酸球鼻副鼻腔炎(ECRS) / 精密医療 / 気管支喘息 / SARS-CoV-2 / ACE2 / TMPRPSS2 / 好酸球性副鼻腔炎 / 表現型 / スキャベンジャー受容体 / 一酸化窒素 / スカベンジャー受容体 / フェノタイプ / 前頭洞 / LOX-1 / 鼻副鼻腔炎 / 胃酸逆流症 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国における慢性副鼻腔炎の発症原因と病態プロファイルはこの21世紀に入り、劇的に変遷してきています。従来は「蓄膿症」としてひとくくりにされていた慢性副鼻腔炎も、近年の研究では単一の疾患(表現型)ではなく、治療しやすいものから難治・再発性のものまで多岐にわたることが明らかになっています。特に鼻の喘息と呼ばれる「好酸球性副鼻腔炎」については、Evidence-Based Medicine(EBM)に基づいた治療方法の確立が医療資源の有効配分の面からも重要になっています。本研究は治らない要因(難治化因子)を、炎症誘因やバイオマーカーから解析し効率の良い治療法の開発を目的としています。
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研究成果の概要 |
上気道好酸球性炎症の表現型解析による精密医療の開発を目的として、一連の研究を遂行した。鼻副鼻腔における一酸化窒素(NO)濃度測定と代謝機構と、局所ステロイドの臨床効果について解析した。NO産生とレドックス制御からみた組織障害機序を、スカベンジャー受容体(SRs)であるLOX-1に注目して遺伝子解析した。日本人におけるNO合成酵素(NOS)の遺伝子多型と、副鼻腔炎表現型(phenotype)と病態型(endotype)との関連性の検討をNOS2 のプロモーター領域のCCTTT 反復数をもとに解析した。JESREC studyによる診断基準の妥当性について、上下気道病変から統合的に解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「蓄膿症」として呼ばれてた副鼻腔炎も実際は、癌と同じように単一の疾患(表現型)ではないことが明らかになっています。特に「好酸球性副鼻腔炎」という難治ですぐに再発する一群が存在して、患者数も増加しています。本研究では鼻茸を伴い“鼻の喘息”と呼ばれる「好酸球性副鼻腔炎」について、「病態分類に基づいた効率的で有効性の高い治療法を提供する」ことを目的に研究しました。 その結果、鼻腔内の一酸化窒素(NO)濃度が、臨床効果の判定に有効なこと。鼻茸の形成には活性酸素を介した組織障害が関与していること。日本人ではNO合成酵素(NOS)の遺伝子多型があり、副鼻腔炎の表現型に関連していること、などがわかりました。
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