研究課題/領域番号 |
19K09849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 山形県立米沢栄養大学 |
研究代表者 |
齋藤 和也 山形県立米沢栄養大学, 健康栄養学部, 教授 (20301997)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 嚥下 / アカハライモリ / 三叉神経中脳路核 / 脳機能イメージング / 振動刺激 / フィードバック / 生理学 / 脳・神経 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
食べ物を噛んだり、口を噛みしめたりした時、アゴを閉める筋肉の収縮や伸張に伴って生まれる感覚情報は、その後に続く嚥下反射の開始を早める働きがあると考えています。しかしこの感覚の情報源には筋肉の活動状態を脳に伝える筋紡錘やゴルジ腱器官の他に、歯根膜、三叉神経第二枝を介する口蓋粘膜の表在感覚など多くのものが考えられます。これらの中から、閉口筋の筋紡錘に由来する体性感覚情報に焦点をあて、その情報伝達経路ならびに嚥下運動動態への影響を明らかにすることが本研究の目的です。
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研究成果の概要 |
咬合・咀嚼から嚥下への円滑な変換のための重要な神経基盤として、咀嚼筋筋紡錘から三叉神経中脳路核を経由し後脳網様体にいたる経路に着目した。中脳へのアクセスのしやすさからアカハライモリを実験モデルに使用した。下顎神経に加えた電気刺激に対する中脳および後脳の光信号を、フラビン蛋白による内因性蛍光を利用した脳機能イメージングにより記録した。 後脳領域からは光応答が得られたものの、中脳視蓋からは十分な応答を得ることができなかった。アカハライモリの三叉神経中脳路核の細胞密度が低く、脳イメージングに必要な蛍光量が得られなかったのかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
誤嚥の原因として、咀嚼した食塊を適切なタイミングで咽頭に移送し嚥下運動に移行できない症例がある。従来、このような所見は、咽頭粘膜における感覚受容の低下や嚥下関連筋の収縮力の低下と解釈されることが多かった。本研究では新たに咀嚼運動に伴う体性感覚フィードバックの低下の可能性を提起する。このようなフィードバック情報の伝達過程を明らかにすることで、嚥下障害の新たな病態と、それに対する治療方法の提案が可能になるものと期待される。
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