研究課題/領域番号 |
19K09851
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
百束 紘 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80712794)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 頭頸部癌 / 頸部リンパ節転移 / 頭頚部癌 |
研究開始時の研究の概要 |
頭頸部癌は,ここ数十年予後の改善は乏しい.大きな原因の一つとして,頭頸部癌が高頻度に転移病変を有し,その制御が困難なため治療成績が改善しないことがあげられる.申請者は同所性頭頸部癌モデルを用いて,頭頸部癌の頸部リンパ節転移関連候補遺伝子としてAP-1遺伝子群を同定し,さらに,FosL1が細胞増殖能,遊走能および頸部リンパ節転移能を促進することを明らかにした.本研究の目的はFosL1およびAP-1遺伝子群により発現を制御され,浸潤能,遊走能,頸部リンパ節転移能の変化に直接関与する因子を網羅的解析手法により探索し,臨床検体と比較検討することで,頭頸部癌の新たな診断法や治療標的を同定することである.
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研究成果の概要 |
頭頸部癌は高頻度に転移病変を有し,その制御が困難なため死に大きく関わる疾患である.申請者は,ヒト頭頸部癌細胞株を用いた同所性マウスモデルにおける頸部リンパ節転移形成能の結果と,whole gene microarrayおよび遺伝子カスケード解析を組み合わせ,頭頸部癌転移関連候補遺伝子としてAP-1遺伝子群を同定した.そのうち,FosL1がヒト頭頸部癌細胞株の細胞増殖能,遊走能に関わることを同定し,さらに同所性マウスモデルにおいて,FosL1を抑制することが頸部リンパ節転移能を低下させることを同定した.以上よりFosL1発現抑制により頭頸部癌における頸部リンパ節転移能が低下することが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部癌は高頻度に転移病変を有し,その制御が困難なため死に大きく関わる疾患である.申請者は,FosL1が頭頸部癌の頸部リンパ節転移に関わることを同定し,FosL1を抑制することで,頸部リンパ節転移を抑制できることを示した. 今後,FosL1に関わるパスウェイを抑制するような新薬の開発によって,頭頸部癌患者の治療成績の向上に寄与する可能性や,事前に頸部リンパ節転移を起こしやすいか否かを推測できる可能性があり,頭頸部癌患者に対するオーダーメイド治療が可能となり得る.
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