研究課題/領域番号 |
19K09856
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
室伏 利久 帝京大学, 医学部, 教授 (30242176)
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研究分担者 |
坪田 雅仁 帝京大学, 医学部, 講師 (90436791)
鈴木 大士 帝京大学, 医学部, 助手 (90801142)
西村 幸司 帝京大学, 医学部, 講師 (20405765)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 慢性めまい / 持続性知覚性姿勢誘発めまい / 誘発電位 / めまい / 神経生理学 / 情報処理障害 |
研究開始時の研究の概要 |
新しいめまいの疾患概念である持続性知覚性姿勢誘発めまい(Persistent postural perceptual dizziness, PPPD)について、情報処理障害という生理学的な観点からその病態や病巣について解明することを目指す研究である。より具体的に述べると、PPPD症例における、①直線加速度のセンサーである耳石器の障害の有無、②持続する感覚入力に対する馴化(habituation)の障害(前庭入力特異的および非特異的)の有無、③異種の感覚入力の相互作用(interaction)の障害、特に視運動性入力が前庭系の入力に及ぼす影響について明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)の生理学的基盤についての研究のうち、聴性中間潜時反応(auditory middle latency response, AMLR)を用いた反復性感覚刺激の馴化障害に関する研究のデータ収集がほぼ終了し、予備的にデータ解析を行い、preliminaryな成果を公表した。具体的には、PPPD症例群においては、健常者や内耳疾患であるメニエール病症例と比較し、AMLRにおけるNa-Pa振幅の反復刺激による減衰に乏しく、反復性感覚刺激に対する一定の馴化障害が存在するものと考え得る結果が得られた。ただし、その馴化障害の程度は、前庭性片頭痛群と比較し、やや弱い傾向が示された。この結果は、PPPDの症状持続に感覚刺激に対する馴化障害が一定の関与をもっていることを示唆するものと考えられた。この予備解析については、2022年5月にスペイン、マドリードで開催された第31回バラニ―学会にてポスター発表、同月神戸で行われた第123回日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会にて口頭発表した。現在は、さらに解析をすすめ、論文執筆中である。また、前庭誘発電位(vestibular evoked myogenic potential)を用いた研究についてはデータ収集を継続している。関連研究として、PPPD症例における耳石器障害についてVEMPを指標として解析し、その結果を第31回バラニ―学会のグラナダで行われたサテライトミーティングで口頭発表するとともに、論文としてFrontiers in Neurology誌に発表した。(Murofushi T et al. Front Neurol 13:872892, 2022. doi: 10.3389/fneur.2022.872892)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のごとく、学会発表を行い、論文準備中である。また、関連研究についての論文を執筆・発表できた。
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今後の研究の推進方策 |
先に成果の項目で示したように、AMLRを用いた研究については論文として完成し、査読のある国際誌に投稿・発表したい。さらに現在進行中であるVEMPを用いた研究についてもできるだけ多くのデータを集積し、学会発表ならびに論文執筆にすすんでいきたいと考えている。来年の8月にスウェーデンのウプサラで開催される第32回バラニ―学会での発表を目指している。さらに、令和4年度までの研究であきらかとなったAMLRを指標として明らかとなった反復性感覚刺激に対する馴化障害という感覚情報処理障害が、慢性浮動性めまいというPPPDの主症状の形成にどのように関与しているかについての考察を深め、仮説を構築し、次期の研究に向けての出発点としたい。
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