研究課題/領域番号 |
19K09863
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉川 直子 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任講師 (50400924)
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研究分担者 |
関 直彦 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (50345013)
花澤 豊行 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (90272327)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 頭頸部扁平上皮癌 / マイクロRNA / miR-199 / 機能性RNA / 頭頚部扁平上皮癌 / miR-99a-5p / miR-99a-3p / マイクロRNA / 癌抑制遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、治療抵抗性を獲得したHNSCCの臨床検体(初回治療後の再発症例の検体)から「治療抵抗性HNSCC・機能性RNA(マイクロRNA、蛋白コード遺伝子、蛋白非コード遺伝子)発現プロファイル」を作製した。この解析データを統合理解する事で、HNSCCにおける新規癌遺伝子および、癌・分子経路の一端を明らかにした実績を有する。本研究では、HNSCC治療抵抗性に関わる分子経路をさらに探索・検証し、既存の治療薬で遮断する戦略(ドラッグ・リポジション)を考案し実証する。
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研究成果の概要 |
治療抵抗性を獲得した頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)の臨床検体から、マイクロRNA発現プロファイルを作成した。プロファイルに基づき、癌組織で発現が抑制されているmiR-199-familyに着目した。マイクロRNAの機能解析から、これらマイクロRNAは、癌抑制型マイクロRNAである事を明らかにした。これらマイクロRNAが制御する遺伝子としてPaxillin(PXN)を見出した。PXNは、HNSCC臨床検体で高発現している事を確認した。TCGAデータベース解析から、その発現は患者の予後に影響を与えている事を明らかにした。更に、PXNの発現異常は、癌細胞の遊走能や浸潤能を促進する事を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)の初回治療後の、再発症例・遠隔転移症例の予後は極めて不良であり、平均生存期間は、数ヶ月とされている。HNSCC細胞が治療過程に獲得した再発・遠隔転移(治療抵抗性)に関わる分子経路の解明や新規治療法の開発が急務である。今回、治療抵抗性HNSCCの臨床検体におけるマイクロRNA発現プロファイルを起点とした解析により、癌抑制型マイクロRNAと標的癌促進型遺伝子を含む、新規分子経路を明らかにすることができた。新規治療法の開発に向けて有用な情報を得られたと考えられる。
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