研究課題/領域番号 |
19K09875
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
武田 早織 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (20644090)
|
研究分担者 |
杉田 玄 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20407274)
河野 正充 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (20511570)
平岡 政信 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423945)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 中耳炎 / 肺炎球菌 / インフルエンザ菌 / 難治性中耳炎 / オプソニン化能 / 免疫グロブリン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、難治性中耳炎の診断においてこれまで困難であった病原細菌に対する特異的抗体の機能評価法を導入し、難治性中耳炎の原因菌である肺 炎球菌と無莢膜型インフルエンザ菌に対する抗体の量的評価(抗体価)とともに質的評価(機能評価)を行うことで、難治性中耳炎患児の免疫能を2つのパラメーターによって評価する。さらに近年保険適応が認められたにも関わらず、実施臨床での使用が敬遠されがちである免疫グロブリン製剤の投与による免疫能の改善をin vitroで評価し、反復性中耳炎における免疫グロブリン製剤の明確な治療基準の提唱に展開したい。
|
研究成果の概要 |
肺炎球菌ワクチン普及後の急性中耳炎はごく短期間で治癒する症例と難治化、反復化する症例に2極化する傾向が見られ、乳幼児ではワクチン接種後も抗体価の上昇が見られないノンレスポンダーのみでなく、誘導された抗体の機能が不十分である集団が存在する。本研究では、これまで困難であった病原細菌に対する特異的抗体の機能評価法を導入し、難治性中耳炎の原因菌である肺炎球菌と無莢膜型インフルエンザ菌に対する抗体の量的評価(抗体価)とともに質的評価(機能評価)を行うことで、難治性中耳炎患児の免疫能を2つのパラメーターによって評価した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、難治性中耳炎患児の原因菌に対する免疫能を特異的抗体価の評価のみではなく、抗体機能の評価をおこなった。従来まで免疫応答については量的評価(ELISA法)が主であったがOPK法による質的評価をあわせて行うことで、難治性中耳炎患児の免疫能を正確に予測することができる。難治性中耳炎に対して、免疫グロブリン補充療法は有効と考えられており、保険適応されているにも関わらず、血液製剤ゆえに敬遠される場合が多い。本研究結果は個々の患児の抗体機能を客観的に評価し、それに基づいた必要な免疫グロブリン補充量を算出でき、様々な危険因子を持つ難治性中耳炎患児に対するオーダーメイド療法を提案することが可能となる。
|