研究課題/領域番号 |
19K09879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 秀明 産業医科大学, 医学部, 教授 (20187751)
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研究分担者 |
大淵 豊明 産業医科大学, 医学部, 講師 (00412651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 線毛運動 / 鼻粘膜 / 細胞内カルシウム / 単離線毛細胞 / Fluo-8 / 電位依存性カルシウムチャネル / TRPチャネル / オシレーション / 単離細胞 / 膜電位 / 振動 / 細胞内Ca / 高速フーリエ変換 |
研究開始時の研究の概要 |
気道粘膜表面の恒常性を保つために重要な律動的線毛運動に関する知見は、ヒトについては非常に限られており、特に線毛運動のトリガーとなる周期的なシグナルの発生源についてはほとんど分かっていない。我々は最近、pannexin-1―P2X7ユニットが周期的な細胞内Ca2+の上昇を発生させる振動子である可能性を報告した。本研究ではヒト鼻粘膜線毛上皮細胞を使って、(1)pannexin-1―P2X7ユニットによる細胞内Ca2+オシレーションの発生、(2)細胞内Ca2+オシレーションによる線毛運動の制御、(3)細胞内Ca2+上昇後の下流のシグナル伝達経路、の3点を明らかにする。
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研究成果の概要 |
粘液線毛輸送機能は気道粘膜の恒常性を保つために重要である。本研究ではヒト鼻粘膜上皮線毛運動の制御機構について検討した。Pannexin-1―P2X7ユニットによってもたらされた持続的な細胞内カルシウムの上昇は、calmodulin→adenylate cyclase/guanylate cyclase→cAMP/cGMP→protein kinase A/protein kinase Gを経てT型電位依存性カルシウムチャネルにシグナル伝達され、細胞内カルシウム振動が発生することが示唆された。気道上皮線毛運動の制御機構の解明は難治性の気道疾患に対する新たな治療法の開発に結び付くことが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気道上皮の線毛運動については、単細胞生物、実験動物、培養細胞を用いた研究がこれまでに行われてきたが、ヒトの組織や単離細胞を使った研究は非常に限られている。本研究では手術で切除した鼻粘膜およびそこから単離した細胞を、採取後2~3時間のうちにex vivoの状態で観察したため、ヒトのin vivoに近い現象の研究が可能となった。線毛運動の障害は種々の上気道・下気道疾患において認められ、気道上皮線毛運動の制御機構の解明は、難治性の上・下気道疾患に対する新たな治療法の開発に結び付くものと考えられる。本研究はこうした点で優れた学術的意義と社会的意義を有していると考えられる。
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