研究課題/領域番号 |
19K09888
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
|
研究機関 | 金沢医科大学 (2020-2022) 京都大学 (2019) |
研究代表者 |
北村 守正 金沢医科大学, 医学部, 教授 (60543262)
|
研究分担者 |
末廣 篤 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (00738247)
楯谷 智子 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (10512311)
樋渡 直 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (10808778)
楯谷 一郎 藤田医科大学, 医学部医学科, 教授 (20526363)
岸本 曜 京都大学, 医学研究科, 助教 (80700517)
菊地 正弘 京都大学, 医学研究科, 講師 (90443564)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 声帯 / 上皮間葉移行 / 線維芽細胞 / 創傷治癒 / 傷害声帯 / トランスジェニックマウス / 傷害 |
研究開始時の研究の概要 |
CK5-Cre トランスジェニックマウスを用いて以下の点を明らかにする (ア)正常声帯における上皮間葉転換:発生・成長期、および成体 (イ)傷害声帯における上皮間葉転換:創傷治癒過程の急性期および慢性期 さらにマウス声帯の組織片培養を行うと、粘膜固有層を構成する線維芽細胞のみが培養できることが知られている(Thibeault SL, 2008)。この組織片培養細胞から、セルソーターで蛍光細胞を選択的に抽出すれば、上皮由来の線維芽細胞を選択的に抽出/培養することが可能である。上皮由来の線維芽細胞とそれ以外の線維芽細胞の違いをqRT-PCRにて遺伝子レベルで解析し比較する。
|
研究成果の概要 |
K5Cre系統とCAG-td Tomato系統を交配した遺伝子組み換えマウスの声帯の物理的損傷モデルを確立し、粘膜固有層を免疫染色にて評価した。上皮間葉移行細胞を、粘膜固有層に存在、Tomato陽性、E-cadherin陰性、Vimentin陽性の4条件を満たすものと定義した。損傷14日後の組織で5-6切片に1細胞の割合でしか条件を満たす細胞を確認できず、また共焦点微鏡を用いた観察でも評価可能な細胞はごく少数で分離培養できなかった。マウス声帯に強い炎症を加えると生存に関わるため付与する炎症の程度に限界があり、他臓器における組織修復時の上皮間葉移行に比べ誘導が少ないことが原因の一つと考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
声帯瘢痕は有効な予防法・治療法が解明されていない臨床上の大きな課題の一つである。上皮間葉転換は上皮細胞が間葉系細胞に形態変化する現象で、創傷治癒や肝硬変等において線維化への関与が知られているが、声帯組織での関与については不明である。そのため、上皮由来の細胞を恒久的にラベルできる遺伝子改変マウスを用い、傷害声帯の修復過程における上皮間葉移行の役割を明らかにすることで、声帯瘢痕の治療法の確立に寄与できると考えていたが、今回の研究では十分な細胞を確認できず分離培養できなかった。
|