研究課題/領域番号 |
19K09908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡野 高之 京都大学, 医学研究科, 講師 (60642931)
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研究分担者 |
西村 幸司 滋賀県立総合病院(研究所), その他部局等, 嘱託研究員 (20405765)
山本 典生 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70378644)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 加齢性難聴 / 内耳性難聴 / 免疫 / 組織マクロファージ / 内耳 / 免疫学 / Csf1r伝達系 / 蝸牛 / 骨形成 |
研究開始時の研究の概要 |
加齢性難聴の病態におけるマクロファージの役割およびマクロファージの維持に必須とされるCsf1伝達系の役割について、特に聴覚の一次ニューロンであるラセン神経節神経細胞や神経の支持的役割を果たすシュワン細胞・ 衛星細胞との相互作用に着目し検討することで、加齢性難聴に対する蝸牛組織マクロファージを標的とした新規治療法の開発につなげることを目的とする。 予想される成果として、加齢性難聴の進行の予防法や新規の治療法の開発に結びつけられることが挙げられ、この点は現代の社会の要請に応えうるものである。本研究成果の発展により加齢性難聴の予防・治療が実現すれば、来る超高齢社会の生活の質(QOL)の向上につながる。
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研究成果の概要 |
内耳のマクロファージを標的とした難聴に対する新規治療を開発するにあたり、その由来組織や動態を解明することが求められている。加齢性難聴におけるCsf1伝達系の解析により、Csf1シグナルが内耳の骨形成だけでなく、成体マウスの蝸牛の靭帯および血管条における組織マクロファージの維持にも重要であると考えられた。また、内耳組織マクロファージは生後も胎生肝および骨髄から供給され入れ替わりがみられ、またマクロファージの由来組織が卵黄嚢→胎生肝→骨髄と移行することが示唆された。本研究の実施により、今後、加齢性難聴を予防、治療するため、内耳組織マクロファージを標的とした治療開発に向けた基礎的な知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蝸牛の組織マクロファージは、内耳の恒常性を維持し、内耳の損傷に続いて免疫学的に最前線で防御機構の一部として役割を担うと考えられている。ただし蝸牛組織マクロファージの役割の詳細は知られておらず、今後内耳のマクロファージを標的とした難聴に対する新規治療を開発するにあたり、基盤となる知識としてその由来組織や動態を解明することが求められている。 本研究の実施により、今後の増加の一途を辿る加齢性難聴を予防、治療を見据えて、骨髄由来の内耳組織マクロファージを標的とした新たな治療法を模索するための基礎的な知見が得られた。
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