研究課題/領域番号 |
19K09916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
大島 猛史 日本大学, 医学部, 教授 (40241608)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 耳管開放症 / 耳管狭窄症 / 耳管機能 / 真珠腫性中耳炎 / 癒着性中耳炎 / 耳管障害 / 中耳炎 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、耳管障害モデル動物および脱分化脂肪細胞という2つの新しい生物資源を活用して耳管の構造、機能を根本的に改変することを試みる基礎的研究である。脱分化脂肪細胞の優れた組織修復、リモデリング作用に着目し、さらに本研究者らにより開発された耳管障害モデルラットにこれを移植することにより耳管構造を改変する方法を確立する。これは現在まで有効な治療法の確立されていない難治性中耳・耳管疾患の新治療戦略へと展開し、画期的な治療法を開発につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
耳管の「閉鎖」と「開放」の均衡は中耳に炎症を生じ、難聴をきたす。これには耳管粘膜および周囲構造の質的変化が大きく関与している。本研究では、脱分化脂肪細胞(DFAT)を用いて耳管構造の改変により耳管障害の制御を模索した研究である。動物実験として、耳管障害モデルラットを用いた。ラット耳管周囲構造は微細であり、耳管咽頭口は鼻咽頭腔の深部にあり、口腔内から直視できなかったが、細径内視鏡下に観察することができた。耳管粘膜下への注入法は特殊に加工した31G針を作製した。臨床面からは耳管構造の改変をシリコンを用いた耳管腔の狭窄についてその効果を検証し、有効率は76.1%であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、難治性中耳・耳管病変に対しては耳管機能を補完するために、鼓膜にシリコンチューブを留置して耳管の代用をさせることが広く行われている。しかし、本研究から根本的に耳管を構造的に改変する方法の有効性が示され、今後の耳管障害に対する新治療の開発につながると期待される。
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