研究課題/領域番号 |
19K09930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 (2022) 大阪大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
三木 篤也 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30437404)
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研究分担者 |
布施 昇男 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (10302134)
川崎 良 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70301067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | データベース / 匿名化 / 近視 / 視野 / 緑内障 / 屈折 / プロトコール / 眼底写真 / 光干渉断層計 / 光干渉断層計(OCT) / ビッグデータ |
研究開始時の研究の概要 |
進行性、不可逆性の疾患である緑内障による視覚障害阻止には、早期発見が不可欠である。緑内障の初期診断には、光干渉断層計(OCT)が有用であるが、現在、OCTによる緑内障診断においては、網膜層厚の正常範囲からの逸脱をもって異常と判断する方法が一般的である。しかし、網膜層厚は背景因子の影響を強く受けるため、従来の方法では、非緑内障眼における背景因子の影響による網膜層厚変化と、病的菲薄化を区別することが困難である。 本研究では、大規模な緑内障眼および正常眼のデータを用いて、網膜層厚と背景因子の相関を網羅的に解析することにより、背景因子の影響を調整した新しい緑内障診断指標を確立することを目標とする。
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研究成果の概要 |
東北大学メディカルメガバンク機構(ToMMo)に全身検査、一般眼科検査、眼画像診断データを含む正常眼データベースを構築した。また、大阪大学医学部附属病院の電子診療録データを匿名化して抽出するシステム(CDCS)を用いた緑内障レジストリを構築した。それらを活用し、屈折異常の解析を行い、若年層の近視が増加し、これは加齢変化や遺伝的因子よりは世代間変化や環境変化により生じていることを示した。また、緑内障レジストリを活用し、末期緑内障眼に対する従来の進行解析法の問題点を証明し、新たな進行解析法を開発した。また、左右眼の視野進行速度比較により、年齢により視野進行速度に関与する因子が異なることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大規模統合データベースの作成により、緑内障を中心とした眼疾患の診断、および治療開発研究への基盤を確立した。また、実際にデータベースを使用することで、末期緑内障に対する新たな進行解析法を開発した。同一症例の左右眼比較により、視野の進行速度と年齢、疾患重症度、全身的因子、局所的因子の関連を示した。また、緑内障の重要な危険因子であり、疾患頻度の増加が世界的な問題となっている若年層の近視増加について、教育や年齢の影響を解明した。また、近視に対する年齢、環境要因、世代間変化の影響を明確にしたことにより、今後の近視抑制治療開発への基盤を構築した。
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