研究課題/領域番号 |
19K09935
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 前橋工科大学 |
研究代表者 |
今村 一之 前橋工科大学, 工学部, 学長 (30203326)
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研究分担者 |
柿崎 利和 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50375531)
柳川 右千夫 群馬大学, 大学院医学系研究科, 客員教授 (90202366)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 眼優位可塑性 / GABA / GAD65 / GAD67 / ラット / 遺伝子編集 / 最初期遺伝子 / 免疫組織化学 / 合成酵素 / 電気生理学 / GABA合成酵素 / c-Fos / 第一次視覚野 / 視覚野 / GAD |
研究開始時の研究の概要 |
グルタミン酸脱炭酸酵素にはGAD65とGAD67の2種類のアイソザイムが存在する。これまでマウスを用いた研究によりGAD65遺伝子の欠損により眼優位可塑性が阻害されることが示されてきたが、マウスGAD67についてはノックアウトが出生日致死であり、眼優位可塑性におけるこの酵素の役割や第一次視覚野ニューロンの視覚反応に与える影響について全くわかっていない。柳川等により、ゲノム編集技術により両アイソザイムのそれぞれをノックアウトしたラットが作製された。本研究ではGADの2つのアイソザイムそれぞれの役割について、第一次視覚野のニューロンの視覚反応、及び眼優位可塑性を詳細に検討することで明らかにする。
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研究成果の概要 |
抑制性神経伝達物資GABAの合成酵素としてそれぞれ、gad1, gad2遺伝子でコードされるGAD67, GAD65が知られている。 本研究では、それぞれの遺伝子を遺伝子編集技術を用いて欠損させたラットを用いて眼優位可塑性 (ODP) におけるそれぞれの酵素分子の役割について調べた。単眼の視覚刺激によって大脳視覚野第4層に誘導される最初期遺伝子c-fosの発現を評価する事でODP を評価した。その結果、マウスにおいては出生致死でこれまで研究不可能であったGAD67分子について、そのノックアウトラットにおいて、GAD65ノックアウトラットと同様にODPが有意に阻害されていることを明らかにし た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感受性期内の片眼の使用不可にによって、その眼が大脳視覚野のニューロンから機能的に遮断され、正常に視体験した眼によって代替されてしまう(眼優位可塑性)。これまで、抑制性伝達物質GABAによる眼優位可塑性制御が、その合成酵素の遺伝子欠損マウスの研究によって示されてきた。GABAの合成酵素には、GAD65とGAD67という二つのサブタイプの存在が知られているが、GAD67遺伝子の実験的欠損はマウスにおいては出生致死であり、これまで検討することが不可能であった。本研究では遺伝子欠損ラットにおいてGAD67の機能を評価し、世界で初めてGAD67が眼優位可塑性に重要な働きをしていることを解明した。
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