研究課題/領域番号 |
19K09941
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
瓶井 資弘 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40281125)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 網膜 / 網膜虚血 / 活性化プロテインC / 網膜再灌流 / 網膜アストロサイト / 血管内皮細胞 / ペリサイト / APC / アストロサイト / 虚血網膜 / 内皮細胞 / OIR / 血行再建 / 網膜虚血性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
血行再建を目標とした根治療法がないため、網膜虚血性疾患は後天性失明の主要原因となっている。我々は活性型プロテインC(APC)の眼内投与により、広範囲の網膜再灌流に初めて成功したが、その詳細なメカニズムは不明である。そこで、APCによる血行再建のメカニズムを解明し、将来的に更に有効な分子標的治療の開発や、全身の虚血性疾患への応用を目指す。現在難治とされている網膜虚血性疾患、ひいては、全身の虚血性疾患に対する根治療法を確立することができれば、その社会的意義は計り知れないものである。また、脈管形成や血管新生の研究にも大きな方向性を示すことができると期待される。
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研究成果の概要 |
活性化プロテインC(APC)を投与すると、非投与群と比較して、網膜虚血領域においてアストロサイトの変性が緩徐である事が確認できた。 酸素誘導網膜症(OIR)モデルマウスにおいて、生後12日目に残存血管から発芽した血管が虚血網膜内に伸長し、血管再生が開始され、Neo-Vascular Tufts(NVT)が形成された。NVT個々の内皮細胞はペリサイトに被覆されており、高酸素直後の生後12日及び15日に抗PDGFRβ抗体をマウス腹腔内投与し、ペリサイトを消失させてもNVTの範囲は変化しなかった。よって虚血網膜では、内皮細胞が自律的に糸球体様新生血管を形成することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
活性型プロテインC(APC)が、虚血網膜における網膜アストロサイトの変性を緩徐にすることが分かった。APCによる実験を継続し、虚血網膜再灌流のメカニズム解明することで、網膜虚血性疾患に対する根治療法を確立すること可能性が高まると考えられる。また、今回虚血網膜において内皮細胞が自律的に糸球体様新生血管を形成することが明らかになり、脈管形成や血管新生の研究にも大きな方向性を示すことができると期待される。
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