研究課題/領域番号 |
19K09946
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤代 貴志 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60789600)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 緑内障 / フェレット / 外側膝状体 / 視覚野 / 神経保護 / 中枢神経障害 / グリア細胞 / 視皮質 / 一次視覚野 / Konio細胞 / 外則膝状体 / 視覚中枢 |
研究開始時の研究の概要 |
ⅰ)免疫組織学的に外側膝状体での神経細胞やグリア系細胞の障害の程度を定量的に評価する。さらに、 ⅱ)外側膝状体の層構造のそれぞれの層の障害差を検討することで、X、Y、W cellの障害の時間的、空間的な障害差を検討する。 ⅲ)視皮質における高眼圧の影響を、神経細胞やグリア系細胞に狙いを絞り組織学的に定量評価を行う。 ⅳ) 解明できたメカニズムをもとに、薬剤による神経保護が外側膝状体、視皮質で有効か検討する
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研究成果の概要 |
我々は、培養結膜をフェレットの前房内へ投与することで、世界で初めてフェレット緑内障モデルを作成することに成功した。この緑内障モデルを用いることで、緑内障による神経障害は、眼球だけにとどまるのではなく、緑内障眼から投射する外側膝状体と視覚野にまで障害の影響が及んでいることを解明することができた。また、網膜神経節細胞の軸索障害、視覚中枢神経細胞の障害とグ リア細胞の活性化を免疫染色法を用いることで確認できたが、眼圧上昇の程度と神経細胞障害とグリア細胞の活性化の関連性については、有意な関連性は確認できなかった。緑内障眼から投射する大脳の視覚野で代謝活性の減少が起きていることも確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の我々が行った研究から、緑内障による眼球の神経障害は、眼球だけで発症するのでなく眼球から神経が投射する中枢神経系の外側膝状体、大脳の視覚野にまで障害が及ぶことがわかった。緑内障は高眼圧によって視神経に障害が起き、視野欠損を生じるものとされ、眼圧下降が唯一の治療方法である。しかし、視覚中枢神経系にまで神経障害が起きるということは、眼圧を下げる治療だけでなく視覚中枢神経系の保護が緑内障治療において重要であると確認でき、中枢神経における神経保護を目的とした新しい緑内障治療法の重要性を確認する重要な研究となった。
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