研究課題/領域番号 |
19K09949
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三好 智満 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70314309)
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研究分担者 |
内藤 智之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90403188)
森本 壮 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座准教授 (00530198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 人工網膜 / 電気刺激 / 誘発反応 / 機械学習 / 電気生理 / 閾値 / 外側膝状体 / 人工知能 / 皮質電位 |
研究開始時の研究の概要 |
人工網膜において網膜を電気的に刺激するパラメータは、カメラで捉えた外界の画像の輝度情報を刺激パルスに単純に変換して作られることが普通であるが、現実に得られる感覚からみるとこれだけでは不十分である。本研究では、我々が提唱した脈絡膜上-経網膜刺激方式の人工網膜について、網膜の多点電極からの刺激によって生じる皮質脳波の多点記録データを人工知能の手法を用いて解析し、より自然刺激の結果に近い感覚を引き起こす最適な刺激パラメータを検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
STS方式の人工網膜からの刺激によって脳に生じる誘発反応を、機械学習を用いることで評価することを試みた。再帰型ニューラルネットに学習させることで網膜のどの刺激電極が刺激されたかを推定することが可能であり、その推定率を指標に刺激の特性を評価できると考えられた。単一ニューロン記録では同じ刺激条件でも生じる反応の強さに変動があるが、他の方式で言われるような刺激場所が細胞体か軸索かなどの要因ではなかった。一方でOff中心型細胞はOn中心型細胞よりも低い閾値で興奮することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視細胞の変性疾患に対して残存細胞を電気刺激する人工網膜による視機能は、健常人の視覚よりもはるかに分解能が低く、より優れた刺激を開発する必要がある。本研究では誘発反応を使って網膜刺激を定量的に評価する方法を確立した。動物実験の結果ではあるが、将来、人工網膜を埋植した人においても、脳から誘発反応などを非侵襲的に記録し同様の方法を用いることで、刺激パターンを最適化することが原理的に可能であり、QOLの向上に資することが期待される。
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