研究課題/領域番号 |
19K09960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
神野 英生 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60514536)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 網膜変性 / 炎症 / ドラッグリポジショニング / マイクログリア / 視細胞死 / 加齢黄斑変性 / 網膜色素変性 / マクロファージ / ドラッグ・リポジショニング / ケモカイン / 黄斑変性 / 網膜炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
今回申請者が着目をしたのは「ドラッグ・リポジショニング」である。ドラッグ・リポジショニングとはすでに使用実績のある薬剤を本来の対象疾患だけではなく別の疾患への薬効を検討する既存薬の再開発を意味する。市販実績があり,臨床レベルにおける安全性と体内動態が確認されていることによる「確実性」と,多くの既存データを使用できる「低コスト性」が最大の利点とされている。網膜変性疾患では薬剤の投与期間が長期にわたるため、その副作用の発現に注意する必要があるが,新規開発薬に比べ安全性が確認され副作用情報が整っている既存薬のドラッグ・リポジショニングは網膜変性疾患の治療戦略開発に有用であると考えられる。
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研究成果の概要 |
申請者はマイクログリア/マクロファージ可視化網膜変性自然発症モデルであるMertk-/-Cx3cr1GFP/+ Ccr2RFP/+マウスに対し、抗炎症効果が期待され網膜性変性への治療効果が期待されるレシチン結合ヨウ素およびミノサイクリンを使用し、網膜変性へのドラッグリポジショニングの可否につき検討を行った。その結果レシチン結合ヨウ素投与により、網膜変性は軽症化され網膜機能の保持を網膜電図にて確認した。ミノサイクリン投与によっても網膜変性は軽症化された。これらの薬剤は、網膜変性患者においても治療効果が期待できる薬剤であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢黄斑変性や網膜色素変性(Retinitis pigmentosa; RP)などの網膜変性疾患は視細胞死を生じ失明に直結する難治性疾患である。現在、これらの変性疾患において様々な治療法の開発が行われているが、当研究においても網膜変性疾患における新たな治療アプローチの方法論を示すことができ、社会学的、学術的意義が高いと考えられる。
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