研究課題/領域番号 |
19K09963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
五味 文 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80335364)
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研究分担者 |
岡留 剛 関西学院大学, 理工学部, 教授 (20396120)
荒木 敬士 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30595377)
福山 尚 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (30814438)
角所 考 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50263322)
井村 誠孝 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50343273)
小椋 有貴 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (60817451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 中心性漿液性脈絡網膜症 / 加齢黄斑変性 / 脈絡膜 / 画像解析 / ストレス / 変視 / シミュレーション / 画像診断 / 視機能検査 |
研究開始時の研究の概要 |
中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は元来予後良好な疾患とされていたが、病状が遷延し、重篤な視力低下に至ることもある。さらに近年ではCSCと加齢黄斑変性との関連が示唆されてきており、実際一部のCSC例は滲出型加齢黄斑変性に移行することがわかってきている。 本研究の目的は、CSC症例における遷延・加齢黄斑変性移行例のリスク因子を見出し、早期の介入を促すことで更なる病状進展、視力低下を抑制することである。 具体的には、①眼科画像検査、②身的・外的ストレス評価、③視覚異常のシミュレーション、の3つのアプローチで、ハイリスクCSC症例の早期発見を試みる。
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研究成果の概要 |
中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は予後良好な疾患と考えられていたが、頻回の再発や加齢黄斑変性への移行で、視力予後不良となる例も存在する。本研究ではそのような予後不良例の特性を検証し、リスク因子の抽出を試みた。 まずはCSC発症と関連する脈絡膜肥厚を呈する例を検出する目的で、眼底写真を元にAIや画像解析から脈絡膜厚を推定できることを明らかにした。続いて年代別CSC患者の画像解析や、多施設からの症例データを用いて、後に再発や脈絡膜新生血管が生じる因子の推定を行った。さらに血中セロトニンやαクロトが、CSCの慢性化に関与することを見出した。今回の研究成果で、予後不良CSCに関わる特徴が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は働き盛りの男性に発症し、高度に視力が低下する例が存在する。加齢黄斑変性発症のリスク疾患でもあり、悪化要因の解明が重要である。 CSCの発症には脈絡膜が重要な役割を果たす。我々は、CSC発症リスク例を見出す目的で、カラー眼底写真をもとに脈絡膜厚を推定する方法を構築した。さらに多数例のデータを用いて、CSCの慢性化に脈絡膜新生血管の続発が関与していること、特に50-70歳代で脈絡膜新生血管の合併率が上がり加齢黄斑変性へ移行する可能性が高まることを証明した。ストレスに関与する血中セロトニン濃度がCSCの慢性化に寄与することも示した。これらの制御が悪化予防に望まれる。
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