研究課題/領域番号 |
19K09967
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 岐阜薬科大学 (2021) 岐阜大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
中村 浩幸 岐阜薬科大学, 薬学部, 客員共同研究員 (10211434)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 外側膝状体 / 視覚連合野 / 頭頂葉 / 神経回路 / 明るさ視覚 / 神経トレーサー / アカゲザル / ラット / 松果体 / 明るさ情報 / 視覚神経 / 大脳皮質 / マカクザル / Long-Evans ラット / 視蓋前域 |
研究開始時の研究の概要 |
明るさ視覚によって惹き起こされる網膜神経節細胞活動は、視交叉上核から視床下部交感神経中枢に伝えられ、自律神経経由で松果体メラトニン分泌の概日リズムを制御するとされている。一方、明るさ視覚情報は外側膝状体から視覚連合野へ送られ、異なる視覚連合野間の同期的神経活動リズムを生成し、視覚情報の統合に重要であると考えられる。これらのリズムを生成する視覚神経回路の詳細は明らかでない。本研究では、網膜神経節細胞から少数のシナプスを介して松果体ならびに視覚連合野へ投射し、脳のリズム生成に関与する神経回路の詳細を明らかにする。明るさ視覚による脳リズム生成・視覚情報統合・概日リズム制御の新たな概念を提唱する。
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研究成果の概要 |
視覚情報が、網膜から少数のシナプスを介して、視覚連合野皮質へ入力される神経回路の存在を形態学的に解明した。アカゲザル外側膝状体k1ー4層ならびにS層の神経細胞が、1次および2次視覚皮質を経由せずに、頭頂連合野皮質(頭頂間溝野V3A野)へ直接投射していることが明らかになった。この神経回路は、局在が明確ではなく、明るさ視覚情報や視野内の注意に関する情報を頭頂葉視覚連合野に送り、頭頂葉における3次元位置情報や視覚における注意情報の解析に関与すると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人を含めた霊長類において、網膜から投射する外側膝状体から、1次および2次視覚野を経由せずに、頭頂葉視覚連合野皮質へ直接入力する神経回路の存在を形態学的に明らかにした。したがって、異なる精度・モダリティの視覚情報が、同時に並列処理され、頭頂葉視覚連合野皮質に入力していることになる。この神経回路の存在によって、視覚情報処理の精度と速度を大きく改善していることが示唆される。人工知能による文字解析などの画像認識における特徴抽出処理への応用が期待できる。
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