研究課題/領域番号 |
19K10011
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
元村 尚嗣 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (30382188)
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研究分担者 |
藤川 平四朗 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 後期臨床研究医 (80740373)
前田 周作 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (30817789)
羽多野 隆治 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (10382144)
八代 正和 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60305638)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 悪性黒色腫 / エクソソーム / 癌関連線維芽細胞 / 線維芽細胞 / 皮膚悪性黒色腫 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性黒色腫と癌周囲微小環境との関連性についての検討は、従来サイトカインなどの微小蛋白を中心として行われてきた。しかし近年は細胞間情報伝達物質としてエクソソームが注目されており、他の癌腫では微小環境中の癌関連線維芽細胞から放出されるエクソソームにより癌細胞の代謝が活性化されたり、化学療法への抵抗性が促進されるなどの効果が報告されている。 しかし悪性黒色腫においては癌関連線維芽細胞由来のエクソソームに基づいた研究報告は未だなされておらず、その機序を解明することでこれまでにない治療アプローチが達成される可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究はCAFsからの悪性黒色腫(以下MM)の増殖進展に関与するエクソソームを同定し、その機序に立脚したMMの新規治療薬開発を目的とした。MMのCAFsからのエクソソームはCD9+、CD63+のものがメインであり、またMM患者90症例について癌細胞およびCAFsについてCD9、CD63、CD81を免疫染色し、それぞれの5年無病率を比較したところ、CAFs 由来のCD9+の症例は予後良好であるという結果が得られ(ログランク検定 p<0.05)、MMのCAFs由来エクソソームは癌の悪性度を抑制している可能性があることを、Anticancer researchに投稿、採択された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小さい悪性黒色腫は手術で切除することができますが、進行した悪性黒色腫は未だ治療法が確立したものがない。今回は、悪性黒色腫の周囲の細胞(線維芽細胞)が産生するエクソソームという細胞間の情報伝達を行っている小胞に注目した。エクソソームは他の癌細胞の増殖などに関連しているという報告がある。今回、悪性黒色腫の線維芽細胞由来のエクソソームの中でもCD9 というマーカーが発現しているエクソソームが悪性黒色腫細胞の増殖を抑制している可能性があることがわかった。今後、この研究をすすめていくことで、この機序に基づいた新規治療薬の開発につながる可能性がある。
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