研究課題/領域番号 |
19K10020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
磯貝 典孝 近畿大学, 医学部, 教授 (90203067)
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研究分担者 |
諸富 公昭 近畿大学, 医学部, 准教授 (10388580)
楠原 廣久 近畿大学, 医学部, 講師 (50388550)
和田 仁孝 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (10460883)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Ethanol treatment / scaffold / cartilage / tissue engineering / ear / hydrophilicity / Cartilage / ethanol treatment / 軟膏再生 / 生分解性ポリマ- / 新水可改質 / ナノファイバ- |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、疎水性ポリマー材料の表面に親水性を付与する表面改質の手法として、OH 基を持ち水との親和性が高いエタノール浸漬処理を行って、人工ポリマー材料の疎水性表面に親水性を付与する。具体的には、新規に開発した複合型吸収性ナノファイバー足場の表面性状をエタノール浸漬処理にて親水性に改質し、人工材料の表面改質が軟骨基質産生および長期形状維持に及ぼす促進効果について検討する。このような細胞と材料表面との間に形成される接着性タンパク質 (バイオインターフェイス) に関する研究は、再生医療を臨床応用する上で必須な基盤技術と考えられる。
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研究成果の概要 |
耳介形状の軟骨再生において、生体内で3次元耳介形状を維持する方法を確立することを目的とした。実験では、PGA ナノファイバー(nanoPGA)とポリ-ε-カプロラクトン(PCL)を組み合わせた複合型吸収性スキャフォールドをエタノール処理して播種細胞の親水性を高め、軟骨再生における効果を検討した。その結果、スキャフォールドの生体内移植後20週間目において、有意に高いSOX5遺伝子発現が誘導され、サフラニンO陽性染色部位はスカフォールド内部に拡大していることが判明した。エタノールによる複合型吸収性スカフォールドの表面改質は、経時的に軟骨の基質産生を促進し耳介形状軟骨再生における有効性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
耳介軟骨の再生誘導技術を臨床応用する上で、耳介特有の3次元形状が単に再現されるのみでなく、長期的形状が維持され、成長や経年変化についても考慮されていることが望まれる。今回の研究より、エタノール表面改質した複合型吸収性スキャフォールド(耳介足場)は、高い軟骨再生能と三次元耳介形状を長期維持するために必要な高い力学的特性を有しており、今後、本表面改質技術は3次元形状軟骨の再生誘導を臨床応用する上で、有用な基盤技術になると考えられる。
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