研究課題/領域番号 |
19K10032
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岡本 秀貴 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (00453069)
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研究分担者 |
川口 洋平 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (90766734)
永谷 祐子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90291583)
浅井 清文 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (70212462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ハードケラチン / 抗ハードケラチン抗体 / 爪母上皮細胞 / 爪母間様細胞 / コラーゲンゲル / 爪 / 再生 / ポリカプロラクトン / 皮膚間様細胞 / nail / mouse / rat / regeneration / nail matrix / 幹細胞 / 治療 |
研究開始時の研究の概要 |
再生医療の分野では皮膚や骨、軟骨、網膜など比較的単純な組織では臨床応用が盛んになされている。爪や毛髪などの組織は一見単純な器官に思えるが、産生された硬性ケラチンを複雑な層状に重ねてさらに緻密な硬組織と成してそれを秩序的に一定方向に伸長させていくという非常に複雑な働きがある。本研究によって爪母細胞の元となる再生能力の高い爪幹細胞を発見できれば爪再生の研究は飛躍的に発展すると予想される。 本研究期間内に 1)爪組織の器官培養法の確立 2)爪幹細胞の存在部位同定とその培養 3)組織工学的手法を応用しての爪再生 を明らかにする
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研究実績の概要 |
ウィスターラットの前肢、後肢から爪母を採取して、爪母細胞のケラチノサイトの培養を試みていたがコンタミネーションすることが多く、組織採取の方法を模索してきた。 爪母を採取する前に、前肢、後肢をアルコール消毒して、クリーンベンチ内で爪母を採取するようにしてからはコンタミネーションはなくなった。 爪母細胞のケラチノサイトをコラーゲンゲル内で培養したものとポリカプロラクトン上で培養したものを作製して、同種のウィスターラットの背部皮下に移植した。 移植後2週間で移植物を摘出したところ、ハードケラチンの産生は認められず、貪食細胞によって貪食されたものと思われた。 また、ポリカプロラクトン上ではケラチノサイトはうまく生着しなかったものと思われた。 そこで、爪母細胞のケラチノサイトをコラーゲンゲル内とマトリジェル内で培養したものを作製して、同種のウィスターラットの背部皮下に移植した。移植後2週間で移植物を摘出して現在標本作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は動物実験施設内で爪母の採取を行って、その後にクリーンベンチ内で培養を開始していたが、コンタミネーションが多く発生した。清潔レベルが低い動物実験施設での組織採取をやめて、前肢後肢をアルコール消毒したものをクリーンベンチ内で処理して爪母を採取するようにしたところコンタミネーションすることはなくなった。 この過程でどこが原因なのか試行錯誤を重ねてトライアンドエラーを繰り返してきたため。
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今後の研究の推進方策 |
前述したように、コラーゲンゲル内で培養した爪母ケラチノサイトをウィスターラットの背部皮下に移植して、再現性をもって生体内でハードケラチンの産生が得られるようになれば、次はヒトの爪甲の様に平らな爪構造のようなハードケラチンが産生されるようなスキャフォードの作成に移る予定である。
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