研究課題/領域番号 |
19K10059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
豊野 孝 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10311929)
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研究分担者 |
中富 満城 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (10571771)
片岡 真司 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (80364149)
瀬田 祐司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90291616)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 転写制御 / Tas1r1 / Myod1 / Tcf12 / Klf5 / うま味受容体 / T1Rファミリー / 転写 / 甘味受容体 / 転写因子 / プロモーター |
研究開始時の研究の概要 |
味覚障害は高齢者に多い感覚器障害の一つであり、近年その患者数の増加が認められている。味覚障害の原因の一つとしては、味覚受容体遺伝子での亜鉛などが関わる転写制御機構の機能不全が推定される。しかしながら、味覚受容体遺伝子の転写制御機構は明らかになっていない。そこで、本研究では甘味、うま味受容体を発現している細胞株を用いて、甘味、うま味受容体遺伝子の転写制御領域の解析、およびエピジェネティク解析を行う。本研究により、甘味、うま味受容体の転写制御機構を明らかにし、味覚受容体の減少による味覚障害の発症機序の解明を試みる。
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研究成果の概要 |
C2C12細胞株の筋形成分化過程での、うま味、アミノ酸受容体Tas1r1遺伝子の発現調節における転写因子Myod1, Tcf12およびKlf5の機能解析を行った。方法としてはENCODEデータベース中のChIP-seqデータの解析、ルシフェラーゼアッセイ、免疫沈降法、DNAアフィニティ沈殿法およびsiRNA法を用いて解析を行った。解析の結果、C2C12細胞の筋形成分化過程において、Tas1r1遺伝子プロモーター中のE-box1にMyod1/Tcf12のヘテロダイマーが結合し、Klf5と共同でTas1r1遺伝子の発現を活性化することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、うま味受容体Tas1r1遺伝子プロモーター中のE-box1にMyod1/Tcf12のヘテロダイマーが結合し、Klf5と共同でTas1r1遺伝子の発現を活性化することが明らかになった。味が感じにくくなる味覚減退などの味覚障害においては、味覚受容体の発現量の減少などが原因の一つとして考えられる。この発現量の減少は、味覚受容体の転写を活性化させる転写因子が、機能不全に陥っている可能性が考えられる。本研究成果を端緒として、味覚受容体の転写活性化機構が明らかになれば、味覚受容体の発現量の減少メカニズムの解明にもつながると考えられる。
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