研究課題/領域番号 |
19K10069
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田沼 順一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20305139)
|
研究分担者 |
山崎 学 新潟大学, 医歯学系, 講師 (10547516)
丸山 智 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30397161)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 口腔細胞診 / 液状化検体細胞診(LBC) / 口腔がん / モデル動物 / Carcinoma Sequence / クリニカルシークエンス / 液状化検体細胞診(LBC)法 / OPMDs / BRD4 / c-Myc / p53 / ラット / 舌がんモデル / ベセスダシステム / 細胞診 / LBC / 舌がん / 前がん病変 / 発がん / Carcinoma sequence / 舌癌 / 液状化検体細胞診 / クリニカルシーケンス |
研究開始時の研究の概要 |
申請者がこれまで開発・応用させた舌癌モデル動物実験は,点(de novo癌や転移癌)をターゲットにしたものであった.多段階発がんのメカニズムの解明に不可欠なヒト癌で多く見られる線(Sequence癌)に対して,継続的な病理組織像や分子生物学的解析に利用可能である,最近開発されたLBC法を発展・応用させることにより,経時的に繋がるユニークな方法を見出した. そこで本研究は,正常から過形成・上皮性異形成・扁平上皮癌へと変化する過程の組織像や遺伝子変化を,LBC法を用いた最新の網羅的解析により遺伝子全体を検索することで,評価可能な新規発がん機構の解析へと展開させることが概要である.
|
研究成果の概要 |
口腔扁平上皮癌(OSCC)の発生は, 正常から上皮性異形成を辿ることが多く, これまでの口腔がん研究は,点(de novo)をターゲットにしたもので, ヒト癌で見られる多段階発がんの解明に不可欠な線(Carcinoma Sequence)を理解する解析方法が無かった. そこで本研究は, LBC法を口腔がん発生モデルに応用する事で, 同一検体から免疫細胞染色や遺伝子解析を可能にした. そしてこの結果から, Brd4とc-Mycが経時的及び早期段階(NILMとLSILの間)で発現量が上昇することは,口腔細胞診の判定の精度を向上させるだけでなく,口腔がん早期発見に有用なマーカーになると期待できる.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦の口腔がんは,過去10年間で2倍以上増加し,年間8千名の死亡者と報告されているが,厚生労働省がんでは“希少がん”に分類されているために広く国民に知られてなく,また有力なマーカーや治療薬がない上に口腔がん検診の予防対策も不十分なままである. そこで口腔がん発生モデル動物をLBC法に応用すれば,発がん段階で屠殺せず継時的かつ同一検体内で観察が可能である.また標本や免疫染色及び次世代シークエンスやメタボロミクス解析が可能となることから早期判定用マーカーを見出すだけで無く,革新的な診断や分子標的療法が確立でき,クリニカルシークエンスに繋がる個別医療などに対してもブレイクスルーが期待できる.
|