研究課題/領域番号 |
19K10095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
菊池 建太郎 明海大学, 歯学部, 教授 (30349998)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Epstein-Barr virus (EBV) / EBNA-2 / LMP-1 / EBER / 唾液腺腫瘍 / CD21 / EphA2 / ヒト唾液腺腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、唾液腺腫瘍の発生におけるEpstein-Barr virus (EBV)の関与について明らかにすることが第一の目的である。まず始めに、in vivoでの研究項目として、ヒト正常唾液腺および唾液腺腫瘍に関して、手術検体(ホルマリン固定パラフィン包埋材料)を用いてEBV感染の有無について遺伝子およびタンパク質レベルで検討する。
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研究成果の概要 |
Epstein-Barr virus(EBV)感染とBurkittリンパ腫、鼻咽頭癌、胃癌、口腔癌などのリンパ系・上皮系組織の癌との関係が報告されている。しかし、EBVが唾液腺腫瘍に関連があるかは不明である。本研究では、唾液腺腫瘍へのEBVの関与を明らかにするために、合計188例のホルマリン固定パラフィン包埋組織を用いて検討を行った。その結果、悪性腫瘍では、良性腫瘍に比較して、EBV潜伏感染ゲノムの検出率とその発現レベルが高い傾向にあることが示された。これらの結果は、唾液腺腫瘍の病態にEBV潜伏感染遺伝子が関与し、その発現が増加していることを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、EBVが唾液腺腫瘍形成の1要因となる可能性が示唆されたことから、化学療法や放射線療法がほぼ無効である唾液腺悪性腫瘍の新たな治療法の開発に貢献でき意義あるものと考えられる。また、成人の90%以上に潜伏感染しているEBVの再活性化を阻止できれば、EBV感染唾液腺上皮細胞の癌化を抑制でき、これらEBVの再活性化因子(歯周病菌由来因子や免疫力低下など)を標的とした予防や新薬の開発にも繋がり社会的意義がある。
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