研究課題/領域番号 |
19K10126
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高橋 直紀 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80722842)
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研究分担者 |
多部田 康一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20401763)
片倉 響子 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70423788)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ペリオドンタルメディスン / 歯周病 / 実験的腸炎モデルマウス / 上皮バリア / P. gingivalis / 歯周病原細菌 / 潰瘍性腸炎 / 歯周炎 / 炎症性腸疾患 / 腸管上皮細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでに嚥下された歯周病原細菌が腸内細菌叢を攪乱することで全身性に悪影響をおよぼすことを明らかにし,口腔-腸管連関によるペリオドンタルメディスンの新規病因論を提案した.しかしながら,潰瘍性大腸炎をはじめとする炎症性腸疾患に対する口腔細菌の直接的な影響は不明である.そこで本研究の目的は,嚥下された口腔細菌が炎症性腸疾患におよぼす影響とそのメカニズムについて検証することで,口腔内プロバイオティクスを用いた炎症性腸疾患の予防や治療法,口腔内細菌検査による腸炎リスク評価法の確立を目指すものである.
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研究成果の概要 |
歯周病と全身疾患の関連メカニズムのひとつとして、嚥下されて腸管に達する歯周病原細菌の関与が示唆されている。本研究の目的は、実験的腸炎モデルマウスを用いて、腸管局所における歯周病原細菌の直接的な影響を解析し、炎症性腸疾患におよぼす影響を明らかにすることである。実験的腸炎モデルマウスにおいて、歯周病原細菌の経口投与が腸炎を重症化させることを確認した。またin vitroにおいて、腸管上皮バリアの透過性亢進およびバリア関連因子の発現低下をが確認された。また、P. gingivalisの病原因子のひとつであるgingipainが腸炎の重症化に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の薬剤誘導性実験的腸炎モデルマウスを用いた一連の研究において、経口投与されたP. gingivalisが腸管上皮バリア機能の破綻を介して腸炎重症化に関与することが確認されたことから、歯周炎が炎症性腸疾患に悪影響を与えることが示唆された。そのメカニズムのひとつとして、P. gingivalis由来のプロテアーゼgingipainの関与が示唆されたことから、炎症性腸疾患の重症化予防や治療におけるプロテアーゼ阻害薬を用いた創薬が期待される。
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