研究課題/領域番号 |
19K10133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
臼井 通彦 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10453630)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | スフェロイド / 歯根膜幹細胞 / 骨分化 / 幹細胞性 / 歯根膜細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
歯根膜細胞の供給源には制限があるため、組織再生に必要な間葉系幹細胞を獲得する際には、単層培養(二次元培養)によって、細胞数を増加させる必要があるが、継代数を重ねるに伴い、増殖能、幹細胞性や多分化能が喪失される。本研究では、スフェロイド培養(三次元培養)を用いて、継代数の増加により生理機能の衰えた歯根膜細胞を回復することができるか否かを検証し、そのメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
本研究ではRNA-seq解析を用いて,hPDLMSC(ヒト歯根膜間葉系幹細胞)スフェロイドに特異的に発現する遺伝子を見つけ、機能解析を行うことを目的とした。hPDLMSCのスフェロイド培養群と、単層培養群のトランスクリプトーム解析を行い比較した。我々はスフェロイド培養群に強く発現していた遺伝子として、転写因子であるNR4A2 (Nuclear receptor 4A2)を見出した。NR4A2のノックダウンは、骨形成関連遺伝子の発現とALP活性、並びに石灰化結節形成を有意に上昇させた。以上の結果より、NR4A2はhPDLMSCスフェロイドにおいて、骨分化を抑制的に制御していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト歯根膜間葉系幹細胞を用いた細胞治療は、次世代の歯周組織再生治療として期待されている。しかし、再生に適した歯根膜幹細胞の培養条件については不明な点が多い。スフェロイド培養は幹細胞の生理的機能を上昇させることが知られているが、今回我々が見出したNR4A2がヒト歯根膜間葉系幹細胞のスフェロイド培養において、幹細胞性の維持・骨分化抑制に関与している可能性が明らかとなったことは学術的に意義深いと考える。
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