研究課題/領域番号 |
19K10152
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩下 未咲 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80611326)
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研究分担者 |
浅野 知一郎 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70242063)
西村 英紀 九州大学, 歯学研究院, 教授 (80208222)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 膵β細胞 / XAF1 / アポトーシス / インスリン / Xaf1 / マクロファージ / インターフェロンβ |
研究開始時の研究の概要 |
2型糖尿病進行の主要因である膵臓のβ細胞(膵β細胞)の減少の詳細なメカニズムは解明されていない。申請者らは先行研究において、膵β細胞におけるX-linked inhibitor of apoptosis (XIAP)-associated factor 1(Xaf1)の発現亢進が膵β細胞のアポトーシスを誘導することを見出した。 本研究では、①膵β細胞Xaf1が糖尿病発症に及ぼす影響、②膵β細胞Xaf1が糖尿病における歯周病態および歯周炎症下での糖尿病病態に及ぼす影響を明らかにする。 本研究は将来的にXaf1を標的とした革新的な糖尿病治療の開発を目指す基盤となることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究結果から、高脂肪を含む食事を摂取すると、活性化したマクロファージのインターフェロンβ産生が亢進することにより、細胞のアポトーシスを促進する因子X-linked inhibitor of apoptosis-associated factor 1(XAF1)の発現が膵臓のβ細胞で増大することが示された。また、β細胞でのXAF1発現の増大に比例して、β細胞のアポトーシスが誘導され、結果的にインスリン分泌が低下し糖尿病の病態が増悪することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満状態では、脂肪組織等でマクロファージが活性化し糖尿病を増悪させる炎症が持続していることが以前から知られていた。本研究ではそれに加えて、活性化マクロファージ誘導性のXAF1発現の増大が膵β細胞のアポトーシス亢進を引き起こすことで糖尿病の増悪に関与することが示された。 本研究結果は、糖尿病の根本的治療の鍵である膵β細胞量減少のメカニズムの解明と、インスリン分泌能の低下しやすい日本人糖尿病患者に対する新たな治療戦略の基盤となりうる。
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