研究課題/領域番号 |
19K10171
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
細矢 明宏 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70350824)
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研究分担者 |
建部 廣明 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40638293)
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30220718)
入江 一元 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70223352)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 歯根膜幹細胞 / 歯槽骨再生 / Gli1 |
研究開始時の研究の概要 |
Gli1陽性細胞がGFP蛍光を発するマウスを用い、歯根膜からGli1陽性細胞を分取する。このマウスは、骨芽細胞へ分化するとTomato蛍光を発現する遺伝子も導入されており、分化誘導の効果を蛍光タンパク質で可視化できる。そこで、現在、臨床応用されている12種類の骨形成性サイトカインとホルモンを用い、Gli1陽性歯根膜細胞を効率的に骨芽細胞へ分化させる組合せを検索する。さらに、明らかになった組合せを歯槽骨欠損部に応用し、歯根膜幹細胞の分化誘導に注目した歯周組織再生療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
歯根膜には間葉系幹細胞が存在することが知られているが、その局在ならびに特性は不明な点が多い。そこで本研究では、幹細胞マーカーのGli1を発現する歯根膜細胞の分化能を細胞系譜解析法で検索した。8週齢iGli1/Tomatoマウスにおいて、Gli1/Tomato陽性細胞は増殖を示さなかったが、自己複製能と多分化能を有していた。また、歯の皮下移植実験でGli1陽性細胞の子孫細胞は歯槽骨を再生する骨芽細胞へ分化した。従って、歯根膜に存在するGli1陽性細胞は間葉系幹細胞であり、歯槽骨再生に寄与することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯根膜幹細胞を効率的に骨芽細胞へ分化誘導し、歯槽骨を再生させる治療法の開発が求められている。しかし、歯根膜に存在する幹細胞は僅かであり、単離が難しいため、歯周組織再生療法における応用はほとんど検討されてこなかった。本研究では幹細胞マーカーの一つであるGli1に注目し、このGli1を発現する歯根膜細胞が幹細胞特性を有することを明らかにした。また、歯槽骨再生および形成時に骨芽細胞へ分化することが示されたことから、Gli1を指標とした歯根膜幹細胞の研究が進むことが期待される。
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