研究課題/領域番号 |
19K10189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (30343122)
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研究分担者 |
古賀 陽子 東京医科大学, 医学部, 兼任助教 (10392408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヒト歯髄幹細胞 / 骨芽細胞 / ヘッジホッグ関連遺伝子 / DPSCs / VCAM1 / GFPT2 / ヘッジホック関連遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ヒト歯髄幹細胞を用いた骨再生医療の実現化に向けて骨組織や歯髄、象牙質発生の基礎的知見を解析し、その組織形成過程の分子メカニズムを分化・組織誘導刺激に応用することで新規骨再生法開発の礎を築くことを目的とする。そのために応募者らは、組織発生ならびに骨再生療法で重要な鍵を握る分子と期待されているヘッジホッグと、その転写メディエーターであるGliファミリーに着目した。ヒト歯髄幹細胞の骨分化におけるGliファミリーの転写メカニズムを、バイオインフォマティクスを駆使した網羅的な解析の後にin vitro、in vivoの両面から検証を行い、その遺伝子発現制御システムとエピゲノムを解明する。
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研究成果の概要 |
ヒト歯髄幹細胞(DPSCs)はいくつかの研究で骨形成分化能に個体差があることが指摘されてきたが、それらを決定する要因は不明であった。そこで我々はDPSCsの個体差に関連する遺伝子を特定するべく、ヘッジホッグ関連遺伝子と骨形成分化能の高低により分別した2群(HG,LG)において、RNA-seqを用いて遺伝子発現パターンを比較した。VCAM1,GFPT2という2つの候補遺伝子を選択し、2つの遺伝子がRas-MEK-Erk経路、PI3K/Akt経路やHBP経路など骨分化を促進するシグナル伝達に関与し、2つの遺伝子を高発現するDPSCsは高い骨形成分化能を有している可能性を秘めていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト歯髄幹細胞(DPSCs)は高い増殖能と高い多分化能を有する優れた細胞資源である。DPSCsの個体差の原因を解明することは、DPSCsを用いた再生細胞治療の適応範囲を広げることにつながる。本研究では、DPSCsの骨形成分化能の高低を比較し、VCAM1とGFPT2がDPSCsの骨形成分化能を予測するための候補遺伝子であることを示した。未分化状態のDPSCsにおけるVCAM1とGFPT2の発現量を事前に調べることは、骨再生のための同種細胞移植のドナーの選択基準の設定に有用であると考えられる。
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