研究課題/領域番号 |
19K10219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂口 究 北海道大学, 歯学研究院, 准教授 (90312371)
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研究分担者 |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (20210627)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 姿勢の変化 / 咀嚼運動 / 機能的差異 / 咬合接触圧の安定性 / 前後の咬合接触圧バランス / 座位姿勢 / 足底接地の有無 / 咀嚼能力 / 頭部動揺 / 体幹動揺 / 頭部運動 / 体幹運動 / 座圧荷重分布 / 下顎運動 / 足底圧荷重分布 / 顎口腔機能 / 姿勢制御 / 身体機能 / バイオメカニクス的手法 |
研究開始時の研究の概要 |
顎口腔機能、姿勢制御、身体機能の関連性と因果関係は、根拠に基づく臨床研究により、客観的な明示がなされておらず、その解明は21世紀歯科医学のテーマの一つになっている。本研究では、これらの関連性と因果関係を明らかにするために、バイオメカニクス的手法を用いて、顎口腔機能の変化が全身にどのような影響を及ぼすのか、姿勢の変化が顎口腔機能にどのような影響を及ぼすのか、つまり、顎口腔機能の変化と姿勢の変化の双方からの運動学的および力学的評価に基づく網羅的な解析を行う。
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研究実績の概要 |
姿勢制御,顎口腔機能および身体機能の関連性と因果関係を解明するためには,顎口腔機能の変化と全身の変化の双方からのアプローチによる網羅的な観察および検討が必要である.昨年度は,顎口腔機能の咬合に着目し,姿勢の変化が咬合接触の安定性とバランスに及ぼす影響について明らかにした.そこで今年度は,咀嚼時の下顎運動に着目し,姿勢の変化が,咀嚼時の下顎運動の経路とリズムに及ぼす影響を検証し,姿勢の変化における咀嚼時の下顎運動の機能的差異の有無を明らかにすることを目的とした. 被験者は健常有歯顎者を選択した.咀嚼時の下顎運動の経路とリズムの評価は,自然直立姿勢(以下,立位)と両足底が床面に全面接地した端座位(以下,座位)において,光学式下顎運動記録装置を用いて,ガム咀嚼時の下顎運動の経路とリズムの記録を行い,2つの姿勢間で比較した. 立位の開口量は,座位と比較して大きかった.運動経路と運動リズムの安定性を評価するための定量的指標は,2つの姿勢間で有意差は認められなかった.運動経路のパターン分析では,立位と座位の発現パターンはともに,パターンIあるいはパターンIIIを示すものが多かった.立位と座位で発現パターンが異なる者は認められなかった.発現パターンの数値化による比較では,2つの姿勢間に有意差は認められなかった. これらの結果から,2つの姿勢間で,咀嚼時の下顎運動の開口量には有意差が認められたが,運動の経路とリズムの安定性および経路のパターンには有意差は認められないことが明らかとなった.以上より,立位と座位における咀嚼時の下顎運動には,機能的差異は存在しない可能性が示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
被験者を含めて,研究を遂行するための人的資源の確保が滞り,効率的に進めることができなかったため.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は最終年度となるため,被験者を含め,研究を遂行するための人的資源を積極的に確保し,計画調書に則って研究課題を終える予定である.
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