研究課題/領域番号 |
19K10224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
川上 滋央 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (60708072)
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研究分担者 |
加藤 聖也 岡山大学, 大学病院, 医員 (10825889)
萬田 陽介 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60794477)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ブラキシズム / 舌筋 / 睡眠時無呼吸症候群 / 筋電図 / 筋疲労 / 表面筋電図 / 覚醒時ブラキシズム / 咬筋 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠時無呼吸症候群は日中に強い眠気を伴うことが多く,社会的に有効な治療法が求められている。私はこれまでに覚醒時の歯ぎしりの抑制が睡眠時無呼吸の発生を減少させるという新たな発見を得た。一方で,睡眠時無呼吸の発生と睡眠時の歯ぎしりとの間には過去の報告にあるような相関関係は認められず,覚醒時の歯ぎしりが睡眠時無呼吸の発生へ直接的に関与している可能性が考えられた。本研究では,覚醒時の歯ぎしりにより舌の筋肉が疲労してのどの奥に落ち込んで睡眠時無呼吸が発生すると仮説を立て,覚醒時の歯ぎしりが舌の筋肉に及ぼす影響について検討し,閉塞性睡眠時無呼吸症候群の発症メカニズムを解明することを目的としている。
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研究成果の概要 |
これまでの研究で覚醒時ブラキシズムと睡眠時無呼吸症候群の間に相関関係を認めた。そのメカニズムとして覚醒時ブラキシズムによる舌筋の筋疲労の関与を疑い、本研究で検討した。従来は評価の難しかった舌骨舌筋の筋疲労であるが、疲労時に発現する表面筋電図波形の中の群化放電に着目し、評価方法を確立した。そして、持続的な比較的強い咬合接触により舌骨舌筋の筋疲労が引き起こされることが確認された。持続的な比較的強い咬合接触は舌後方部反復挙上運動と同様の疲労を舌へ与える可能性が示された。この舌の疲労が睡眠時無呼吸症候群の発現に関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋疲労の評価法として平均周波数の低下が用いられるが、表面筋電図電極の貼付場所により周波数は変化するため変化の評価はできなかった。本研究で用いた群化放電の発現による筋疲労評価法は貼付部位に影響を受けないため、筋疲労の研究において重要な知見と考える。また、持続的な咬合接触が舌筋の疲労に関与しているという知見により、睡眠時無呼吸症候群の発現メカニズム解明に繋がれば、生命に重大な影響を与える疾患の予防に繋がるため、非常に大きな社会的意義があると考える。
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