研究課題/領域番号 |
19K10259
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
池田 正明 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (20193211)
|
研究分担者 |
丸川 恵理子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (40419263)
池田 やよい 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00202903)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 脂肪幹細胞 / 足場材料 / 骨形成 / 軟骨内骨化 / 間葉系幹細胞 / 軟骨 / 肥大軟骨 / 骨再生療法 / 軟骨細胞 / ヒアルロン酸 / 骨再生 / 再生医療 / 軟骨分化 / 移植 / 未分化 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の幹細胞を用いた骨再生療法は、血流不足に起因する移植組織の壊死を起こすことがあり、適用できる骨欠損の大きさに限界がある。そこで低酸素・低栄養環境に対して抵抗性をもつ軟骨を移植して軟骨内骨化を誘導する骨再生法が注目されている。しかしながら、移植に用いる軟骨を体外で作製するのには、多大なコストと労力がかかる。新しい骨再生法の開発を目指して本研究は、未分化脂肪幹細胞を移植することにより生体内での自発的な軟骨内骨化を誘導する方法の確立を目的とする。
|
研究成果の概要 |
従来の幹細胞を用いた骨再生療法は、移植部位への血液供給に限界があるため、適用できる骨欠損の大きさに限界がある。軟骨内骨化の過程では血管新生が起ることから、軟骨内骨化を模倣した骨再生法が注目されている。この骨再生法に適した足場材料を明らかにするため、ヒト間葉系幹細胞と足場材料から作成した人工軟骨をマウスに移植し、軟骨内骨化に対する効果を検討した。その結果、ヒアルロン酸ゲルが、質の高い人工軟骨を作製するために優れた性質をもつこと、マウス皮下に複数移植すると互いに融合し、一体化した一つの骨を形成すること、さらに癒合した組織の間には骨髄が形成され、血管新生を促進することを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟骨の細胞外マトリクスの主成分の一つであるヒアルロン酸から作成されたゲルは軟骨および軟骨内骨化に関連した多くの研究で用いられている。しかしながら、ヒアルロン酸のみを成分とするゲルの軟骨内骨化における有効性を検討した報告はなかった。我々はヒアルロン酸ゲルを単独で用いた場合、未分化間葉系幹細胞から均一で質の高い人工軟骨を作成できること、さらに複数の人工軟骨から統合した一つの骨を形成できることを見出した。以上のアルロン酸ゲル特徴を明らかにした研究は初めてであり、本研究の成果は、大きな骨欠損を治癒させるための新しい骨再生療法の開発につながる可能性がある。
|