研究課題/領域番号 |
19K10267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
多田 美里 (平岡) 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40572326)
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研究分担者 |
武知 正晃 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, 医師 (00304535)
二宮 嘉昭 広島大学, 病院(歯), 助教 (60335685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 多孔質セラミックス / 骨再建 / 骨芽細胞 / ハイドロキシアパタイト / 培養人工骨 / 生体材料 / 顎骨再建 / 培養骨 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔外科領域における顎骨疾患の治療に伴う骨欠損部の再建,また高度に萎縮した顎堤症例に対する骨造成に対し,これまで自家骨移植が確実な方法として最も多く行われてきたが,二次的な骨採取手術の必要性や採取骨量の制限などの問題点がある。自家骨移植に代わる骨再建法として,これまで我々は多孔質セラミックスと骨芽細胞,成長因子複合体による培養人工骨が有用であることを報告してきた。本研究では,培養人工骨の骨代謝を分子生物学的,組織学的に評価し,また培養骨と歯科インプラントの骨代謝への関与について検索することで,顎骨再建後の咬合・咀嚼機能の獲得を目標とした再生医療の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
多孔質セラミックス(IP-CHA)は,骨芽細胞の足場の担体として有用であること,またIP-CHA/骨芽細胞複合体は生体親和性および骨伝導能を有し,早期の骨組織再生を促進することをこれまでに報告してきた.今回,IP-CHA/骨芽細胞/成長因子複合体ではより早期に新生骨形成を認め,IP-CHA/骨芽細胞/各種成長因子複合体による骨形成分子機構は,インプラント周囲培養骨における細胞挙動,骨芽細胞分化を制御するシグナル因子に影響を及ぼすことを明らかにした.これにより,理想的な骨再建材料を開発し,骨再建治療における臨床応用へと発展する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IP-CHAは既に臨床応用されており,本材料と骨原性細胞複合体に関する研究も活発に行われている。しかし,培養人工骨とチタンインプラントとのosseointegrationや局所の骨代謝状態について分子生物学的に検討した報告はなく,本研究により培養人工骨の臨床応用に基礎的な裏付けがなされるだけでなく,より効果的,理想的な骨誘導法による生体材料設計にも大きく寄与すると考えられる.また,培養骨およびインプラント周囲骨における骨代謝の解析は,骨疾患の病態解明や治療にも貢献できると考え,臨床歯学,医学への応用が期待されると考える.
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