研究課題/領域番号 |
19K10273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
中山 英二 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60172467)
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研究分担者 |
佐野 友昭 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20244866)
田代 真康 北海道医療大学, 歯学部, 任期制助手 (20758338)
根津 尚史 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (40264056)
志茂 剛 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (40362991)
永易 裕樹 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90265075)
杉浦 一考 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (90529398)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 唾石 / 溶解療法 / 唾液腺内視鏡 / 唾液腺内視鏡下唾石溶解療法 / クエン酸 / 次亜塩素酸ナトリウム / クエン酸水溶液 / 次亜塩素酸ナトリウム水溶液 / 唾石摘出 / 破砕術 |
研究開始時の研究の概要 |
以前から開発してきた唾液腺内視鏡下唾石摘出術をさらに低侵襲化するための唾石溶解療法を開発する第2段階となる基礎的検討を行う。第1段階の研究で確認されたカルシウム溶解に加え、さらにたんぱく質を溶解する併用法による唾石溶解の促進・増強効果を唾石の性状分析と関連づけて明らかにする。研究目的を達成するために、以下の点を明らかにする。 1)生体内唾石の性状、2)タンパク質の溶解剤とカルシウムの溶解剤の選定、3)唾石のタンパク質の溶解剤とカルシウムの溶解剤の至適条件の決定、4)唾石溶解剤と生体環境下の唾石性状との関連性 以上の実験を通して、生体環境下の唾石に対するタンパク質とカルシウムの溶解の効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
唾石の溶解溶液としてクエン酸と次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用した。乾燥唾石をクエン酸溶液に浸漬させ、溶解の様相を経時的に記録した。その結果、唾石は発泡しながら徐々に溶解することを確認した。また、次亜塩素酸ナトリウムによる溶解実験を行い、その結果、唾石は5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液により急激に溶解することを確認した。次亜塩素酸ナトリウム水溶液はクエン酸溶水溶液よりも溶解効果が高い結果であった。そこでクエン酸と次亜塩素酸ナトリウム水溶液との併用で、抗菌効果の増強と作用時間の短縮が期待された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が目指している唾液腺内視鏡下唾石溶解療法は国内外で今まで報告はなく、国際的にも挑戦的な新規研究である。世界的に最先端の研究であり、不明な点が多い。しかし、今回の予備的研究により、クエン酸や次亜塩素酸ナトリウムを使用して、唾石の溶解が実際に可能であることを確認した。この成果は、臨床的に唾液腺内視鏡下唾石溶解療法を可能にする第一歩の研究として極めて意義深い。さらに、クエン酸水溶液と次亜塩素酸ナトリウム水溶液との併用で抗菌効果の増強と作用時間の短縮、および生体為害性の低減が期待される。唾液腺内視鏡下唾石溶解療法の実用化に向け、さらなる研究が必要である。
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