研究課題/領域番号 |
19K10309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
水田 邦子 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40432679)
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研究分担者 |
飛梅 圭 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40350037)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | TMEM16E / ANO5 / GDD / 抗体 / 遺伝子改変マウス / 線維骨性病変 / 顎骨骨幹異形成症 |
研究開始時の研究の概要 |
顎骨の骨性異形成症を主要症状の一つとする顎骨骨幹異形成症(GDD)は、TMEM16Eの変異を原因とする常染色体優性の遺伝性骨系統疾患である。一般的に顎骨の骨性異形成症は、骨形成線維腫、線維性骨異形成症や慢性硬化性骨髄炎などと共に、顎骨のいわゆる線維骨性病変に属するが、現在でも病因に対する根治的な治療は確立されていない。 TMEM16E遺伝子は歯根膜細胞において高い発現を示すというこれまでの報告から、歯根膜あるいはセメント芽細胞の分化過程において重要な機能を果たしている可能性が考えられる。 TMEM16Eを切り口として顎骨に生じる硬組織形成線維性病変発症・病態のメカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、TMEM16E関連遺伝性疾患発症の分子メカニズムを解明する手がかりとして、申請者らは、TMEM16E遺伝子に認められるGDD型ミスセンス変異がTMEM16E異常タンパクを産生、蓄積することで骨系統疾患(GDD)を発症させるという仮説のもとに、疾患モデルマウスとしてTMEM16Eノックインマウスの繁殖・系統維持および表現型解析を継続して進め、疾患モデルの確立に努めてきた。しかしながら、GDDミスセンス変異型TMEM16Eノックインマウスは個体サイズが大きくなるが早期に男性不妊の傾向が認められ、研究最終年度の段階までに作製した動物モデルではGDDの臨床症状の再現まで至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,TMEM16E遺伝子の機能および生理的役割を解明することを目的とした. これまでの研究成果から,TMEM16Eに機能獲得型変異がおこると蛋白の安定性獲得による生理機能発揮がGDDを発症させることが予想される.顎骨に生じる線維骨性病変の発症機構は未だ解明されておらず,これを明らかにすることで,その病態の理解と病態に応じた治療法や将来の遺伝子治療の開発が可能になる.TMEM16Eの活性制御が骨の分化および代謝に重要な機能を果たしていることは明らかで,TMEM16Eの機能と安定化調節機構を解明することにより,様々な骨疾患の病態の理解と治療法の開発に役立つことが期待される.
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