研究課題/領域番号 |
19K10335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鮎瀬 卓郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20222705)
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研究分担者 |
喜安 千弥 長崎大学, 工学研究科, 教授 (20234388)
倉田 眞治 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (20325666)
讃岐 拓郎 神奈川歯科大学, 大学院歯学研究科, 教授 (40533881)
小林 透 長崎大学, 工学研究科, 教授 (90637399)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 上気道閉塞 / 鎮静法 / 呼吸閉塞 / 鎮静 / 呼吸波形 / 深層学習 / 麻酔管理ロボット / 麻酔科医 |
研究開始時の研究の概要 |
鎮静中は、早期の上気道閉塞の徴候を検知出来ていないのが現状で、酸素飽和度が90%以下に低下し始めてからでは、低酸素血症が一気に悪化して、臨床的に非常に危険な状態になる可能性がある。従って、上気道閉塞の徴候を早期に検出して麻酔科医による診断と処置を普遍化する必要がある。 本研究の主目的は、鎮静中の呼吸機能を調節する様々な生理機能の中から定量化可能な項目をデジタルデータ化して大規模に収集し、AI(人工知能)にて麻酔科医の重症度の判断と気道確保の処置を教師データとして深層学習させることで新しいAI呼吸モニターを具備した麻酔管理ロボットを開発することである。
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研究実績の概要 |
鎮静中に上気道閉塞が起こると吸気と呼気のそれぞれの気流制限と呼ばれる特徴的な吸波形が出現することが分かっている。しかし、上気道閉塞時の吸気と呼気のそれぞれの呼吸相に出現する気流制限がどこの部位の閉塞を反映している現象なのか、あるいはどの程度の気流制限が危険なレベルなのかを判断できるモニターが存在しない。そこで、気流制限のデータと麻酔深度、麻酔科医の閉塞の重症度判断と処置内容を教師データとして組み合わせて深層学習させる事ができれば、閉塞を早期検出できる呼吸モニターを具備した麻酔管理ロボットを作ることを目的としている。 本研究では、鎮静中の呼吸機能を調節する様々な生理機能をデジタルデータ化して収集し、Al (人工知能)にて麻酔科医の症度の判断と気道確保の処置を教師データとして深層学習(ディープラーニング)させることで新しいAl呼吸モニターを開発し、それを組み込んだ麻酔管理ロボットを開発する。吸気と呼気のそれぞれの気流制限とDUTY CYCLEと呼ばれる吸気相と呼気相の比率の変化を中心とした呼吸メカニクスに関するデータと麻酔深度のデータを検出して、麻酔科医による閉塞の重症度の判断と気道確保の処置を教師データとして深層学習させることで、Al機能を持った麻酔管理ロボットが医療者を補佐する事ができるようになる。 以下の測定項目を連貌記録できるように 1 6チャンネルのデータ記録装置を購入して、データ入力のプラットフォームは完成しているが、COVID-19の影響で、被験者を募集しても集まらず進捗は遅れている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度では収集装置を用いて上気道閉塞徴候を検出しうる全ての生体情報のデジタルデータと麻酔科医の判断データを収集するためのデータ収集プラットフォームを完成させ、データ収集の効率化とデータの精度確認を行った。研究分担者の小林と喜安と協議を行い、教師データを経皮的酸素飽和度が90 %以下になる低酸素血症の診断として、各呼吸波形の気流制限波形を画像データとして認識させて、解析を行うシステムを完成させた。COVID-19の影響で、被験者を募集しても研究被験者の安全確保が難しい点、また募集しても集まらない問題があり、実験が一時期、中断していたことにより、データ収集が大幅に遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度では、前年までに完成したAl呼吸モニターをプロトタイプの麻酔管理ロボットに組み込み、健康被験者を対象にして静脈内鎮静法時に予備的なデータ収集を行う。 麻酔科医による上気道閉塞の早期判断と処置内容を教師データとして深層学習を行い、上気道閉塞徴候の検出・盻断と気道確保の処置を、既に開発途中麻酔管理ロボットに行わせ、さらに被験者を対象にした実験において、動作確認、精度確認等の基礎データを収集する(研究代表者鮎瀬)
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