研究課題/領域番号 |
19K10346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
添野 雄一 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (70350139)
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研究分担者 |
辺見 卓男 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (20814883)
田谷 雄二 日本歯科大学, 生命歯学部, 准教授 (30197587)
柳下 寿郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (50256989)
佐藤 かおり 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90287772)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔癌 / 扁平上皮癌 / 癌微小環境 / 早期悪性病変 / 異型上皮 / 間質応答 / 間質 / 異型 |
研究開始時の研究の概要 |
舌癌はもっとも発症頻度の高い口腔の悪性腫瘍であり、浸潤して早期にリンパ節転移をきたすため予後が悪い。我々は、舌側縁部は咬傷ができやすく、治るまでに上皮下組織(間質)も刺激を受け続けることから、損傷と修復の反復によって癌細胞に有利な組織環境(=異型間質フィールド)が構築される可能性に着目した。本研究ではこの仮説を実証するため、マウス舌の粘膜炎において、血管・リンパ管、免疫細胞の局在について経時的な組織変化と分子発現変動を追跡する。また、ヒト舌表在性病変を対象とした分子発現解析を実施し、異型間質フィールドの成立状況と異型上皮の分布との関連性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
口腔粘膜の癌化過程では、上皮の異型変化に伴って間質環境も形質・構造の変化を生じている。本研究では、異型間質フィールドの実態を明らかにする目的で、口腔粘膜の早期病変を対象として異型指標マーカーや間質要素の関連性を検証した。舌表在性病変の比較解析により、上皮層構造によりCD44やBmi-1発現パターンが異なること、また、粘膜在住のLangerhans細胞や樹状細胞が健常-異型上皮境界で分布変化する様子を明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化が進む本邦において、口腔癌の罹患者数は増加傾向にあり、治療法が進歩しても依然として術後の局所再発や早期転移により死亡率が高い現状にある。本研究の成果として、これまで癌化機序の主軸とされていた上皮細胞の異型形質に加えて、間質環境の変化が癌化を促進する素地となりうることを示した。これらの知見は、早期病変の診断指標となるとともに、将来の超早期治療を実現する基盤として重要と考えている。
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