研究課題/領域番号 |
19K10355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 恵三 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (40397336)
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研究分担者 |
原 明 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10242728)
武内 勝章 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30601091)
柴田 敏之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50226172)
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 口腔がん / ニボルマブ / PD-L1 / CD44 / 口腔癌 / メチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
がんの浸潤・転移においてがん幹細胞の関与が重要な役割を果たすことが明らかになっている。口腔がんのがん幹細胞はCD44+細胞が候補としてあげられ、上皮間葉移行(EMT)による浸潤・転移の促進も明らかにされている。一方、肺扁平上皮癌においてCD44+細胞とPDL1の発現は相関していることが示唆されている。また、肺扁平上皮癌においてPD-L1の発現を検討した結果、PD-L1強発現群に再発がみられ予後因子としての可能性が示唆されている。 これまでPD-L1の発現についてメチル化などの制御因子の関わりが示唆されるものの詳細な検討がなされていないため、その関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
HSC-2細胞とHO-1-u-1細胞においてPD-L1陽性率およびCD44陽性率をMean Fluorescent Intensity(MFI)で検討した。nivolumabを応用したHSC-2細胞ではPD-L1とCD44陽性率に有意差は見られなかったが、濃度の上昇に伴いCD44の有意な減少が見られた。HO-1-u-1細胞ではPD-L1陽性細胞はほとんど検出されなかったが200μg/mLでは、CD44陽性細胞およびMFIが有意に減少していた。試験結果から、nivolumabは口腔扁平上皮癌細胞のPD-L1発現に対して効果が少ないが、CD44に対して発現抑制効果を持つことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔扁平上皮がん細胞株においてニボルマブとPD-L1、CD44との関連について検討した結果、HSC-2細胞ではPD-L1とCD44陽性率に有意差は見られなかったが、濃度の上昇に伴いCD44の有意な減少が見られた。また、HO-1-u-1細胞ではPD-L1陽性細胞はほとんど検出されなかったが200μg/mLでは、CD44陽性細胞およびMFIが有意に減少していた。これらの結果からニボルマブの口腔がんに対する作用機序を明らかにすることができた。今後ニボルマブを含む分子標的薬の適切な使用方法、あるいは他薬剤との相互作用などをさらに検討することで、口腔がん治療の根治を目指す一助になると思われる。
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