研究課題/領域番号 |
19K10380
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡 綾香 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (20635403)
|
研究分担者 |
犬伏 俊博 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (30550941)
黒坂 寛 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (20509369)
山城 隆 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (70294428)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | へパラン硫酸 / 糖鎖 / 口蓋裂 / 不正咬合 / へパラン硫酸合成酵素 / 代謝異常 / 頭蓋顎顔面の形態異常 / 口唇口蓋裂 / ヘパラン硫酸合成酵素 / グリコサミノグリカン糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
糖鎖は、生物の多様性を作り出す生体分子であり、糖鎖によるシグナル分子ダイナミクスの制御が生物の多様で複雑な器官形成に関わっているのではないかと注目されている。一方、糖の繰り返し構造からなるグリコサミノグリカン糖鎖(GAG糖鎖)の合成/代謝異常を原因とする先天異常症候群の多くが頭蓋顎顔面、不正咬合や歯の形態形成異常を伴っていることが明らかになってきた。しかし、GAG糖鎖の頭蓋顎顔面、不正咬合や歯の形態形成における役割は不明である。そこで、本研究では、GAG糖鎖の1つであるへパラン硫酸が欠損したマウスモデルを用いて、GAG糖鎖による頭蓋顎顔面、不正咬合や歯の形態形成の制御メカニズムを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、ヘパラン硫酸合成酵素のノックアウトマウスを用いて、ヘパラン硫酸の欠失が頭蓋顎顔面や歯の形態形成に与える影響およびその制御機構を解明した。結果、ヘパラン硫酸合成酵素のノックアウトマウスでは、上下顎の著しい低形成および口蓋裂を含む顔面正中の癒合不全ならびに切歯や臼歯歯胚の矮小化と形態異常が認められた。さらに、へパラン硫酸欠失による頭蓋顎顔面形態の形態異常はWntシグナリングの制御機構の破綻による細胞死の増加と細胞増殖の低下ならびにフォーカルアドヒージョンの異常による神経堤細胞の遊走能の低下により引き起こされていることが明らかになった。。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、へパラン硫酸による頭蓋顎顔面や歯の形態形成制御機構の詳細を明らかにしようというはじめての試みであり、本研究成果はGAG糖鎖合成/代謝異常を原因とする先天異常症候群のメカニズムの解明や従来では治療が困難であったそれらの先天異常症候群に対する新しい治療法開発につながると考えられる。さらに、歯をはじめとした新規組織再生法開発に繋がることが強く期待される。
|