研究課題/領域番号 |
19K10385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
國松 亮 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (40580915)
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研究分担者 |
谷本 幸太郎 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (20322240)
阿部 崇晴 広島大学, 病院(歯), 助教 (20806682)
廣瀬 尚人 広島大学, 病院(歯), 講師 (50611935)
吉見 友希 広島大学, 病院(歯), 病院助教 (50707081)
柄 優至 広島大学, 病院(歯), 助教 (50737682)
堀江 佳代 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (50784253)
中島 健吾 広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (60823200)
粟田 哲也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (90758179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | レーザー / 歯周組織 / 疼痛緩和 / 歯の移動 / 代謝活性 / シグナル伝達 / 近赤外線 / GFAP / Iba-1 / Fos-IR / 組織代謝 / 実験的歯の移動 / IBA-1 / 歯学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、コールドレーザーの優れた生体活性化作用に着目し、歯周組織への代謝活性誘導能および疼痛軽減効果の作用機序を解明するため、分子生物学的・組織学的検討を行う。コールドレーザーは、従来のレーザーと比較して、組織表面の熱損傷を伴わず、高い光エネルギーを深部組織に到達させることが特徴である。申請者は、矯正歯科治療時における歯周組織代謝機構を解明するとともに、コールドレーザー照射時の歯の移動速度の変化と疼痛緩和作用について検討する。さらに、最適な条件でのコールドレーザーを用いることにより、動的治療期間を短縮し、同時に歯周組織再生と疼痛緩和を達成する新規の矯正歯科治療法の確立を最終的な目標とする。
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研究成果の概要 |
近赤外線領域高周波半導体レーザーを用いて、実験的な歯の移動時における歯周組織の組織学的な変化について検討した。近赤外線領域高周波半導体レーザー照射は、実験的な歯の移動モデルにおいて、歯周組織の代謝を亢進させ、歯の移動を促進させることを解明した。一方、矯正歯科治療の副作用として痛みが挙げられる。高周波レーザー照射は、実験的歯の移動モデルにおいて、c-fos、Iba-1、GFAPの発現を抑制した。矯正力によって誘発される疼痛は、半導体レーザー照射によって軽減される可能性が明らかとなった。矯正歯科治療によって生じる疼痛を緩和しうる手段として、近赤外線高周波半導体レーザーの応用の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
矯正歯科治療における歯の移動は、機械的な力(矯正力)を付与することにより、圧迫側での骨吸収と牽引側での骨添加の骨改造現象によって行われる。一連の骨改造現象は個人差がある上に、歯の移動が遅くなったり、意図しない歯の移動が生じることより、治療期間が長期に及ぶことがある。また、矯正力が顎骨あるいは歯に加わることで疼痛を伴う。もし、矯正歯科治療中に、特定の歯の移動のみを促進させ、疼痛緩和されることができれば、より効率的な矯正歯科治療が可能となる。 本研究では、実験的な歯の移動に対して、近赤外線領域高周波半導体レーザー照射を行うことで、歯周組織の代謝活性を促進させ、疼痛を緩和させる可能性が示唆された。
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