研究課題/領域番号 |
19K10446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 (2021) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
竹内 研時 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (10712680)
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研究分担者 |
松元 幸一郎 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60325462)
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 講師 (20509591)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歯周病 / COPD / 気流閉塞 / 1秒量 / 1秒率 / 受動喫煙 / 歯学 / コチニン |
研究開始時の研究の概要 |
現在、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者数は日本を含め世界中で増加しており、年間約300万人が死に至る重大な社会問題である。近年、COPDを引き起こす危険因子として、喫煙以外に歯周病の存在も報告されるようになってきた。しかし、これまでの研究では歯周病とCOPDの関連については一貫した結論に至っていない。そこで本研究は、能動・受動喫煙の曝露状況とは独立して、歯周病の重症度がCOPDの発症・進行に関わるか、平均的な日本人集団を対象に追跡しながら検証を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は平均的な日本人集団である久山町住民の40歳以上成人を対象に、喫煙等の様々な共変量の影響を考慮した上で、歯周病がCOPD発症・進行のリスク因子となり得るかの検討を行った。その結果、10年間の調査期間を通して一貫して、歯周病の重症度がCOPDの代表的な前駆症状である気流閉塞と関連することが明らかとなった。また、歯周病がCOPD新規発症リスクと関連し、特に歯周病の重症度が重度の者は、健全もしくは軽度な者に比べて、5年後のCOPD発症リスクが約3倍高いことも明らかとなった。その一方で、歯周病の重症度と重度COPDやCOPD重症化指標の1つである対標準1秒量との間に有意な関連は確認できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本を含め世界中で発症者数とそれに起因する死亡者が増加しているCOPDに対し、歯周病という非常に有病率が高く成人期早期から罹患率が高まる疾患を有力な予測因子として挙げられたことは、臨床・公衆衛生的な予防介入を考えた際にその社会的意義は大きいと考える。また、他に類を見ない長期追跡データを用い、多時点データの利を生かした解析から一貫した関連を認めたことは、学術的な観点からも信頼のおける新規エビデンスと言える。
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