研究課題/領域番号 |
19K10460
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 (2021-2022) 山形大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
関亦 明子 福島県立医科大学, 看護学部, 教授 (50321823)
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研究分担者 |
関亦 正幸 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (80250190)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 唾液腺 / 放射線障害 / 唾液分泌低下 / 無血清培養 / 放射線照射 / 耳下腺 / 放射線傷害 / 細胞培養 / がん支持療法 / 初代培養 / 唾液分泌障害 / 唾液腺体外培養 |
研究開始時の研究の概要 |
がん治療で問題となる唾液分泌障害は予防が第一であり、支持療法として唾液腺防護剤をがん治療時に同時に使用することが効果的である。唾液腺防護剤の開発には、唾液腺の機能を可視化・数値化できる唾液腺培養系と薬効の検証のために動物モデルが必須となる。本研究では、申請者らが作製した“蛍光耳下腺マウス”を利用して、長期培養で唾液分泌能が低下するというこれまでの問題点を克服し、唾液腺の機能を可視化・数値化できる光る耳下腺培養系を構築する。また、蛍光耳下腺マウス個体を放射線、化学療法剤暴露の動物モデルとして確立することで、既知の抗酸化剤の唾液腺防護効果を判定する。
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研究成果の概要 |
当該研究により以下の成果を得た。1)マウス胎児顎下腺細胞が無血清培地で1ヶ月以上の継代培養が可能となった。2)同様に、マウス成体耳下腺細胞が無血清培地で4ヶ月以上の継代培養が可能となった。3)長期培養耳下腺の細胞マーカーをリアルタイムPCR法により観察したところ、分化マーカーのアミラーゼ発現が減少し、未分化マーカーが上昇していた。4)マウスの放射線暴露モデル作製のためマウスのX線照射実験系を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液分泌障害は、口腔機能低下、口腔粘膜炎や肺炎を招き、患者の栄養状態低下のため治療効果の減弱や完遂率にも影響するため、がん治療において重大な有害事象である。現在は対症療法が主だが、放射線による唾液腺傷害は不可逆的で、一度傷害されると唾液分泌量は生涯治療前の状態には戻らない。患者の身体や費用の負担、安全性と効果を考慮すると、移植などの治療よりもまず予防が第一であり、唾液腺防護剤をがん治療時に同時に使用する支持療法が効果的である。当該研究は、こうした予防的な支持療法の開発を可能にするものである。
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