研究課題/領域番号 |
19K10465
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
|
研究機関 | 京都先端科学大学 |
研究代表者 |
渡辺 能行 京都先端科学大学, 健康医療学部, 教授 (00191809)
|
研究分担者 |
尾崎 悦子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00438219)
松井 大輔 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20613566)
小山 晃英 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (40711362)
栗山 長門 静岡社会健康医学大学院大学, 社会健康医学研究科, 教授 (60405264)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | 過敏性腸症候群 / 発生要因 / コホート内症例・対照研究 / 地域歯周疾患指数 / 口腔衛生 / 疫学研究 / 胃・大腸反射 / 地域歯周疾患指数(CPI) / 歯科口腔衛生状態 / 疫学 / 罹患率 / リスク要因 / 向き研究 |
研究開始時の研究の概要 |
過敏性腸症候群は腹痛や腹部不快感、便通異常を主症状とした消化器症状が持続、または寛解と増悪を繰り返す機能性消化管障害の一つである。これまでの国内外の研究では偏りのある有病症例が対象となっていて罹患率や罹患のリスク要因も全く検討されていないので、主として臨床症状に基づいた診断の国際基準である「RomeⅢ」日本語版質問紙票を用いた調査が既に5年前に実施されている40~74歳の一般京都府民3,910人において再調査を行い、その罹患率と罹患に関わるリスク要因を前向き研究として実施する。
|
研究成果の概要 |
39~75歳の一般人3,915人のコホート集団において2~6年間隔で臨床症状に基づいた過敏性腸症候群(IBS)の診断の国際基準である「Rome Ⅲ」日本語版質問紙票を用いた調査を2回実施した。一回目調査でのIBS非有病者における二回目調査でのIBS発生率は男11.3%、女13.2%であった。 IBS発生者男106人、女220人、コントロール群男性208人、女性471人について、男女別にコホート内症例・対照研究を行ったところ男性の地域歯周疾患指数(0~2に対する3・4)のみ統計学的に有意(年齢調整オッズ比(95%信頼区間):1.76 (1.17- 2.64)、p=0.007)であった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
男性においては歯周疾患を有することが過敏性腸症候群の発生を統計学的に有意に1.76倍高めていた。このことにより、胃に食物が入ると、その刺激が脳に伝わり脳から腸に信号が送られて腸全体がぜん動運動を始めるという胃・大腸反射(胃・結腸反射)に基づき、「胃の上位にある口腔内の衛生状況の悪化が胃・大腸反射に変調をきたし、その結果、過敏性腸症候群が発生する」という仮説は肯定された。したがって、普段より口腔衛生に気を付け、歯周病予防をすることが過敏性腸症候群の予防につながることが示唆された。
|